川崎病その3 治療

川崎病の治療の目標はとにかく心臓に後遺症を残さないことです。

熱が出始めた最初の1日目、2日目は熱以外の症状がほとんどないことが多く、病日が進んでいくうちに目や唇、指先が赤くなったり、首のリンパ節が腫れてきたりと少しづつ症状が揃っていくため、診断がつくのはだいたい発熱4~5日目となることが多いです。

体を守るべき免疫の暴走を抑えるための特殊な治療をするために、入院加療が必要となります。

この際に使用されるのは、血液製剤の一つである免疫グロブリンです。

人間の免疫の中のいい成分を抽出した製剤で、このお薬を点滴でしっかり投与することで川崎病の治療成績はまさしく劇的と言っていいほど改善しました。

詳しい作用機序はjはっきりしない部分もありますが、一部の免疫(ウルトラマン)の暴走を、投与した正常な免疫(かけつけたウルトラの家族)がなだめてくれるようにイメージしていただくとよいでしょう。

「輸血」や「血液製剤」という言葉は、まだ医療のレベルが未熟であった時代にHIVや肝炎ウイルスなどの感染を引き起こしてニュースを騒がせたことから、いざ必要になっても患者さんやご家族が不安になるのは当然のことです。

しかし、検査の水準は10年前と比較するだけでも比べものにならないほどの革新を遂げており、まさしくリスクはゼロではないという表現が適切なほど安全性は高いものです。

病院に行くための車の運転中の事故の心配の方が、その何百倍も現実的という時代です。

心臓に後遺症を残さないために、免疫グロブリンによる治療をためらうことは考えてはなりません。

 

LINEで送る





DDまっぷ ドクターブログ 一覧