子育てその22 制限

「自分の思い通り自由にやってごらん。」

と言われると、ほとんどの人は逆にとまどってしまうものです(我々日本人は特にかも?)。

例えば、「どの色を使ってもいいから、好きな絵を描いてごらん。」と言われると、なかなか描き始めるのに時間がかかりますが、「赤い色で好きな食べものを描いてごらん。」と適度な制限をかけられると、途端にイチゴやリンゴを描き始めることができます。

このように人間は完全な自由よりも、適度な制限があった方が能力を発揮できたり、仕事がはかどったりすることが少なくないようです。

以前にお話ししましたが、私は何か達成したい目標を立てる時に「~までに」という制限をできるだけつけるようにしています。

そうすることで達成率がぐっと上昇するのです。

子供がのびのびと自由に生活できるのは素敵なことですが、3歳前後くらいからは親が上手な制限を適度にかけてあげることが大切になります。

うちの息子があまりにダラダラご飯を食べる日には、「時計の長い針が6に行くまでに食べようか。」などと声をかけてあげます(決して急かしすぎないようなゆったりした、というより少しゆったり過ぎるくらいの目標時間を言ってあげています)。

それと、ゲーム性を持たせるというのも上手な制限のかけ方です。

歯磨きの後のうがい、わざとなのか何なのか、口からダラーと水を垂らして服がびちょびちょ。

それはそれで本人は楽しそうなのですが、何度もやられるとこちらはぐったりしてしまいます。

「ダラーと垂らすな!」と怒るよりも、流しの前の方に的を作ってあげて、「ここに当てれるかな?」と制限をかけてあげます。

とてもうれしそうにしっかり前に吐き出してくれるようになります。

狙い通りの動きをしてくれた時、我々親はにやりとしてしまいますね。






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