★HHV-1(単純ヘルペスⅠ型)
初感染の乳幼児では高熱と多発の口内炎、特に歯茎がパンパンに腫れるという特徴的な所見を示すことがあります。
最初ヘルパンギーナとよく似ていますが、歯茎の腫れが出ると区別することができます。
そして、症状が落ち着いてからもウイルスは体の中に潜み、体調を崩した時に口唇ヘルペスとして度々我々を悩ませます。
★HHV-2(性器ヘルペス)
性感染症の一つで、性器に非常に強い痛みの水泡を伴う発疹が出現します。
★HHV-3(水痘・帯状疱疹ウイルス)
水ぼうそうの原因のウイルスです。
幼少期に水ぼうそうとして感染症状を起こし、後に糖尿病や加齢によって免疫が低下した際に帯状疱疹という極めて強い神経痛を伴う発疹が出現することがあります。
痛みに悩まされて、ペインクリニックに通院している患者さんも多くいます。
ヘルペス属の中で唯一ワクチンで有効な予防のできるウイルスです。
水ぼうそうは感染して強い免疫を付けておいた方がよい、というのはワクチンが無料化された現代ではこの将来の帯状疱疹のリスクという点からもナンセンスな考え方ですから、しっかり接種して感染自体しないようにしましょう。
★HHV-4、5、8はやや専門的になるので割愛します。