とびひ(伝染性膿痂疹)

夏になると増えてくる皮膚疾患として「とびひ(伝染性膿痂疹)」が有名です。

皮膚には普段から雑菌がたくさんはびこっていますが、皮膚の調子がいい間は特に問題になりません。

しかし、汗疹、湿疹、擦り傷、手足口病の発疹などひとたび皮膚にトラブルが発生するとバリアが崩れ、雑菌が悪さを始めます。

さらにがりがり掻いたり、衣服で擦れたりしているうちに傷口にその雑菌がすり込まれることでだんだんとびひへと進化を遂げていきます。

じゅくじゅくして膿みが出たり、びらんになってしまったらとびひのスタートです。

一か所で細菌が増殖するとそこから掻くことを介してどんどんと他の傷口へと細菌が運ばれていきます。

まさに火事が飛び火していくようにみるみる広がるためにこの病名がついています。

 

このように全ての皮膚トラブルはとびひに進化する卵となりうるため、正しいケアが大切です。

第一に皮膚トラブルがある時は「お風呂の考え方」でお話ししたように、湯船には入らずにシャワーや流水でまめに洗うことを心がけましょう(とびひになる前も、なってしまってからも)。

湯船に入って温まるとかゆくなって掻いてしまうこと、湯船には雑菌が浮かんでいることがその理由です。

傷口への消毒は、水で流すことと有効性が変わらないばかりか、皮膚自体への障害もかなり強いことから最近は勧めない先生が主流のようです(先生によっては洗いにくい所は消毒するよう指導されることもあるようですが)。

第二に皮膚トラブルは程度に応じてステロイドを積極的に使い、とびひに進化する前に早めにかゆみや病変を抑えましょう。

第三に症状の強い皮膚トラブルやとびひ病変はがりがり掻かないようにゆったりとしたガーゼでなど覆いましょう。

小さいガーゼで傷口の近くにテープを張るとその部位がかぶれて、新たなとびひの温床となります。

大きめのもので、病変から遠い位置にテープがあるのがよいでしょう。

 掻いて増悪しないためには爪を短く保つのもとても大切です。

 

治療としては、水でしっかり流すこと、抗生剤の軟膏や、症状の強い場合は抗生剤の内服です。

とびひに至ってからのステロイド軟こうに関しては賛否が分かれるところですが、ベースの皮膚トラブルの炎症やかゆみの強い場合には併用することもあります。

 

小さい子どもの場合、掻くと悪くなるのは分かっていても掻かせないようにするのは実際かなり難しいです(我が子での経験からも)。

とびひかな?と思ったらあまり様子を見ずに早めに皮膚科や小児科を受診しましょう。

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