スポーツその9 クニの結婚式

先日、医学部バレー部時代のとても近しい一つ下の後輩(國政という苗字からニックネームはクニ)の結婚式に参列してきました。

「誠実」という言葉が似合うような、裏表のない読書と哲学を愛する男です。

 

さて、阪大医学部の学生は最初の1年半は豊中キャンパスで、残りの4年半を吹田キャンパスで学びます。

2回生の夏休みを境に移るわけですが、入部したてのクニを強引に付きあわせて、「豊中キャンパス卒業セレモニー」(卒業は私だけなのに)と称して豊中~実家の岡本まで徒歩で20数kmを踏破するという1分くらいで思いついたイベントを灼熱の太陽が照りつける8月に敢行しました。

しかも何を思ったのか、ゴールするまでは水分と休憩は取らないってことにしようぜという医学生とは思えない危険なルールを設定し出発しました。

特にきれいな景色や見所もない排気ガスにまみれた国道沿いをひたすら歩き、信号で頻繁に足止めを食らいながら、最初はテンションの高かった二人も半ばくらいからほぼ無言。

「なぜこんな季節にこんなところで、一文の得にもならない苦行をしなければならないのか」と、しんどすぎて生きとし生けるもの全てが憎かったのを今も覚えています。

しかし、当初の予定通り水分補給も休憩もなく6時間超の地獄をやり抜きました。

こみ上げる謎の感動。しばらく抱き合う2人。

クニとは20年近く経った今でも会うたびにこの時の話に花が咲きます。

実はクニは選手っていうよりバレーボールかな?というくらい丸っこい奴でしたが、この修行をやり遂げた時は、「オレ、めっちゃ痩せたと思います!」と嬉しそうでした。

ゴールしてその足で入った焼き鳥屋で、とてつもない量を食し、翌日の体重はむしろ増加していたというオチも一生忘れることはないでしょう。

おめでとうクニ! 新婦さん、めっちゃ美人やな!






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