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医者という仕事その8 オトナの勉学の勧め②

まず一番大事なモチベーションの話からですが、これは私のオリジナルな言葉ではないのですが、ネットで見つけたとても素晴らしい書き込みをご紹介します。

「新しいことをやる時なんかにもう10年若かったらなあ、といって諦めるやつがいる。おれはいつもこう考えるようにしてるんだ。できなかった後悔だらけの10年後の未来からやり直すためにタイムマシンで帰ってきたのが今の自分なんだ。」

この言葉と若いうちに出会えたことは幸せでした。

くじけそうになる度にこの名言を思い出しましょう。

 

次に実際の継続のコツについてですが、「毎日コツコツちょっとずつ」というのは勉強が本分の学生にしかまず不可能です。

基本的に仕事や家事や育児というオトナの本来の仕事をこなした上で、残り時間を勉強に当てるわけですが、これらは何時何分までという学生の授業に比べて極めて流動的で予想外な事態が頻発するため、予め勉強の予定を立てすぎてもまずこなせません。

そして予定がこなせない日々が続くと、やる気は急速に萎んでしまうものです。

ですので、「明日はこれを何ページやる」という予定の立て方ではなく、次に30分時間ができたらこれをやる、もし1時間あったらこれをやる、という予定の方がよいでしょう。

「やれる時だけやる」ってことですね。

ただ、大きい区切りでは「いついつまでにこれをやる」というのは持っておいた方が現実になる確率がぐっと上昇します(以前のブログに書いたかも)。

そして、自分の経験でいうと仕事が忙しい時ほど勉強ははかどります。

その後の予定がある方が、それまでの集中力が増すからです(15時半には家を出ないといけない時の家事等)。

したがって、寝る時間を遅らせることが可能な夜より、出勤時間が決まっている朝の方が圧倒的にはかどるということが言えます。

例えば朝5時に起きて勉強を始めたとして、7時に家を出ないといけないとなれば残り時間というものは明らかです。

しかも早朝というのはまず予想外の邪魔が入ってきませんので、自学するには最高の時間帯です。

逆に夜、帰ってきてから開始する場合には、差し迫る後の予定がないため中々濃度が上がらないことは実感のあるところです。

最後に、you tubeやSNSの活用についてです。

今の時代、相当に質のいい様々な分野のレッスン動画を無料でいくらでも見ることができます。

また Facebookで友達に新しいチャレンジを高らかに宣言することで、引っ込みをつかなくさせるのも自分を盛り上げるのにはとても有効です。

2019年ぜひ何か新しい挑戦を!


医者という仕事その8 オトナの勉学の勧め①

どの職業にも目に見えない仕事というものがあります。

医者という職業では、時間外に勉強に励み続けるべしという責務がそれに当たると思います。

この10年ほどでインターネットを通じて、世界中の情報や研究が即座に手に入るようになりました。

これは世界全体の医学レベルの進歩を飛躍的にスピードアップさせましたが、同時に医者が勉強するべき事柄が日々増え続けていることを意味しています。

大変ですね、と言われるとそうとも言えるようなそうでもないような。

私を含めほとんどの医師は勉強がなんやかんや言っても好きなので、あまりしんどそうにしている人は知りません。

新しいことを知りたいという欲求が強いので、医学以外にも色々手を出していることも多いようです。

実際、私も医学部にいた大学生時代よりも卒業してからの方が圧倒的に勉強量は多いというのが実感です(医学以外にも)。

それでも中々やる気が湧かない日もあります。

さて、もう数時間で新年を迎えるにあたり、「来年こそは〜をやるぞ」と意気込んでいる方も少なくないでしょうから、オトナの勉強のやり方というのを僭越ながらお話してみたいと思います。