月別アーカイブ: 2012年8月

12年先輩の尊敬する先生に週末お会いしました

先週土曜日に、私が世話人を担当する関節リウマチの研究会に参加してきました。最新のリウマチ治療に関する講演を、阪大整形外科12年先輩の、富山大学医学部整形外科教室教授、木村友厚先生にお願いしていました。現在も木村先生は軟骨代謝の分野で世界的な権威であり、私が阪大病院(当時は大阪市内の中之島)での研修医時代から「最先端の研究活動をしながら、日常の診療をこなし、英語が堪能で国際学会にも招聘される。」同門として誇らしい目標とする先輩でした。土曜日の講演の後、久しぶりにゆっくりお話しすることができました。木村先生が富山大学の教授に赴任される前、平成10年まで大阪労災病院で500人以上のリウマチ患者さんを担当されていたのですが、その後任が大阪大学大学院を卒業して間もない12年後輩の私でした。当時はその重責に大変緊張したことを今でも覚えています。

平成10年以降、関節リウマチの治療に私たちが研究していた分子生物学を応用した「生物学的製剤」という全く新しい治療薬が導入され、現在は抗リウマチ薬の効果が十分に現れない患者さんや、関節破壊が急激に進行する恐れのある患者さんに日常的に使用され、効果を上げています。当院では、現在レミケード3人、エンブレル27人、ヒュミラ20人、アクテムラ13人、オレンシア14人、シンポニ29人の合計106人の患者さんが外来通院でその効果を維持継続しています。

木村先生は、現在多忙な教授という役職にあられても、富山大学の教室員とともに常に新しい臨床応用可能な研究に取り組まれています。その中之島阪大病院の22年前と変わらない情熱的なひたむきさに、再度感心し私自身もインスパイアされた有意義な週末でした。

 


9月1日土曜日はりんくう花火大会です

今年は7年ぶりにりんくうタウンの花火大会が復活します。昨年までも花火大会の再開を目指してボランティア市民団体「りんくう花火チャレンジ」の皆さんが積極的に活動されてきたのですが、昨今の経済情勢から開催資金となる寄付金が十分に集まらず断念されてきたそうです。しかしついに今年再開の準備が整い、りんくうタウンのマーブルビーチ沖から、約1000発の花火が終わりに近づく夏の夜空を彩ります。今回、りんくう橋本リウマチ整形外科も僅かながら協賛させていただきました。

9月1日 土曜日 花火の打ち上げは8時過ぎからですが、当日は会場のマーブルビーチ周辺に、午後4時頃からたくさんの屋台や露店が出店するようです。

場所は、南海JRりんくうタウン駅を下車し、シークル、プレミアムアウトレットを通り抜け、さらに10分ほど歩き海側に出るとすぐにマーブルビーチです。花火の見物はりんくうタウン周囲の公園やスカイゲートホテルからも楽しめることでしょう。

今回の花火の開催準備に尽力されてきた皆さんとともに、院長も開催を楽しみにしております。


五十肩になる前に早めの治療をおすすめします

最近は「四十肩」といわれることもありますが、病名が若返るのはありがたくない話ですよね。当院HPの診療案内にも掲載していますが、五十肩にはその発症前に原因があります。最も多いものが、腱板といわれる「筋肉のすじ」が、周囲の骨や靱帯、他のすじと擦れて起こる「インピンジメント(衝突・ひっかかりの意味)症候群」です。

実は院長自身も、今年の2月頃から、背中に手を回したり、車の運転席から後席に置いた鞄をとろうと、後ろに手を回すと「あ痛!」という、肩というより右上腕周囲の痛みが気になっておりました。ストレッチなどで様子を見ていたのですが、最近明らかに右肩の可動域が、左肩に比べて、手を上げても上腕が耳につきにくくなってしまいました。先日、恥ずかしながら患者さんにいつも施行している「肩峰下滑液包ブロック注射」という、腱板の炎症を抑える注射を受けました。

すると、右肩の運動痛がすっきりとれましたので、いつものストレッチ体操が左と同じ可動域で行えるので、現在ほぼ完治しております。私などは本格的なスポーツは何もしていませんが、そのような人の肩にも「インピンジメント症候群」はいつでも起こるのです。放置しますと、肩関節全体に炎症が広がってしまい、拘縮肩(関節の柔らかい組織が堅くなり、固まってしまう)に陥ります。その最終駅が「五十肩」なのです。みなさんには是非早めの治療をおすすめします。

 


関節リウマチとCRP

関節リウマチ患者さんが、定期的に行う血液検査の中で最も気になる項目はおそらくCRPでしょう。「CRPが正常(0.3以下)ですから心配ないですよ。」と私もよく説明するのですが、「こんなに腫れて痛む関節もたくさんあるのに、どうしてCRPが正常なのだろう?」と疑問に思う患者さんもいらっしゃいます。なぜでしょうか?

CRPは肝臓で産生される「急性期タンパク」の一つで、実は「体内で急性の炎症」があればリウマチ以外の病気でも上昇するのです。またCRPの産生にはIL-6(インターロイキン6)というサイトカインが重要な働きをしています。関節リウマチの関節炎(滑膜炎)には様々なタイプがあり、IL-6のみではなくTNFというリウマチの滑膜炎を進行させる悪いサイトカインもあります。CRPがすぐに上昇するタイプのリウマチ患者さんと、症状の割にはCRPが上昇しないリウマチ患者さんの間には、どうもIL-6とTNFという二つのサイトカインの強さに違いがあるようです。

しかし残念ながら血中のIL-6とTNFの濃度を血液検査で測定することは保険診療では現在不可能です。それぞれの抗体を2種類用いた特殊で精密な方法で測定するのですが、時間とコストがかかる大がかりな検査なのです。それではCRPが正常なのに関節が腫れて痛みもある患者さんの場合はどのように評価すればいいのでしょうか?

当院では日々の診療で「関節超音波エコー」が活躍しています。超音波エコーは内科の先生がお腹に当てて肝臓や胆のうを診たり、産婦人科の先生がお腹の赤ちゃんの成長を確認したりする時に使うものと基本的には同じです。放射線は一切出ませんので診察室で検査が可能です。また最近の超音波エコー器械の発達により、手足の関節にある滑膜の腫れ具合や、血流の多さ(炎症の強さ)が簡単に判定できるようになりました。以前であれば病院で予約を取り、検査費も高額なMRIで判定していた滑膜炎が、部位によっては関節エコーのみでも判断できるようになりました。

さて、話題は変わりますが、当院のロゴマークをご覧になって何をイメージされたでしょうか?実はこのロゴマーク、プロのデザイナーに依頼したものではなく、私自身が考案したものなのです。「りんくう」のR、「橋本」のH、「リウマチ」のRのアルファベット3文字を紙に書いて、頭の中でずーっとイメージを膨らませていたところ、思いついたのが、2人が元気に背筋を伸ばし握手をしている像でした。これは「患者さん」と「主治医の私」が協力し合って病気やけがを乗り越えていきましょうという、私からのメッセージを込めたものです。これからも皆様に信頼されるかかりつけ医としてがんばります。

来週の8月13日(月)から15日(水)までは、勝手ながらお盆休みをいただきます。ご迷惑をおかけしますがどうぞよろしくお願いいたします。