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「治験(ちけん)」に対する当院での取り組み その1

みなさん「治験(ちけん)」という言葉をご存じですか? 最近は新聞紙上やテレビCMでも見かけることがありますね。
特定の病気に対する治療薬について、厚生労働省の承認(日本での保険適応を許可する)を得ることを目的として行われる臨床試験のことです。すなわち発売前の薬の有効性と安全性を確認するための試験なのです。
発売前の薬の治験には3段階(第1相から第3相)あります。第1相では健康な人を対象に薬の薬物動態(体の中でどのように代謝され排泄されるか)を確認します。次の第2相では実際の患者さんを対象に、薬の用量を調整しながら有効性と安全性を確認します。第3相では第2相試験の結果を受け、有効性と安全性が両立できる最終的な用量を決定するため、より大規模な患者数で行われるものです。「治験」への参加を呼びかける新聞やテレビCMは、この第3相試験になります。
私は勤務医時代から、「関節リウマチ」と「骨粗しょう症」に対する多くの臨床試験に治験責任医師として関わってきました。発売前の薬でも、実際には米国や欧州では既に広く使用されており実績のあるものや、国内でも他の疾患では既に保険適応が得られているものもあります。私の今までの基礎研究での経験や知識も踏まえて、数多くある「治験」の中から、当院の患者様にメリットのある「治験」を厳選して今後ご紹介していくつもりです。どうぞよろしくお願いいたします。


地域医療の発展をめざした当院の試み

立秋を過ぎても、猛暑日がまだまだ続いています。皆さん体調管理には十分お気をつけください。さて当院では近隣の、りんくう総合医療センターとの地域医療連携をさらに発展充実するため、お互い様々な協力プランを発案し実行しています。その一つとして、卒後2年目の研修医の先生を1ヶ月間、見学に受け入れています。昨年の開院時から、当院での見学研修を希望する先生をお引き受けして来ました。今月8月は若手男性医師の蔵本先生です。実際の診断や診療に直接関わることはありませんが、私や看護師の介助をしている時など見かけましたらお気軽に声をかけてあげてください。どうぞよろしくお願いします。