高齢のご家族を骨折の危険から守るため、今できること。

私が2年前まで整形外科勤務医をしていたときのお話しです。毎日散歩もされていた元気な70歳の女性が偶々ご自宅で転び右の大腿骨を骨折されました。手術を受けリハビリの後、やっとご自宅に帰られたと一安心していたら、2ヶ月後に今度は反対側、左の大腿骨骨折で再度入院手術になってしまいました。つまずいて転ぶ、年をとれば誰でもあることでしょう。でも「打撲うちみ」で何もなく過ぎるのか、「骨折」して入院手術3ヶ月のリハビリでやっとの事で帰宅してもご家族の介護が大変。いったいこの違いはどこから来るのでしょうか?
「骨粗しょう症」のほとんどは最初「痛み」などの症状がありません。年々わずかに身長が低くなる程度です。今まで骨密度の検査をしたことのないご高齢の方が、少し背中が曲がってきたと感じていたら、すでに背骨が数カ所圧迫骨折を起こしていることもよくあります。このような場合は1-2年の間に早急に骨密度を改善する必要があります。いつ転んで他の骨折を起こすやもしれません。
骨密度を改善し骨折を予防する。そのためのお薬はそれぞれの患者様の現状で選択が分かれます。前述のような骨折の危険性が高い場合は、テリパラチド(テリボン・フォルテオ)という注射薬をお勧めしています。1割負担でも月6000円程度かかる高価なお薬ですが、その骨折予防と骨密度改善効果は多くの患者様で実証されています。毎週の通院か自宅での自己注射のどちらかになりますので、はじめて受診されるご高齢の方は是非ご家族とともにお越しいただければ幸いです。詳しくは当院ホームページ「骨粗しょう症」でも説明しています。どうぞご覧ください。

http://www.rinku-ra.com/treat/guide01.html