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抗リウマチ薬 一覧

リウマチと診断されたら、NSAIDs(ロキソニン、セレコックスなどの消炎鎮痛剤)とともに使われるのがDMARDs(抗リウマチ剤)です。DMARDs一覧

この中でも、免疫抑制剤のメソトレキセートはアンカードラッグとして多くの患者さんに使われています。

抗リウマチ剤の推奨度 ランクA:メソトレキセート、レフルノミド、サラゾスルファピリジン、ブシラミンなどがあります。

DMARDsを用いる前に、感染症(B型肝炎、結核など)の既往がないかなどいろんな検査が必要です。

「リウマチで用いられる薬」「リウマチで必要な検査」などは、これから、ブログで紹介していきます。

 

 


リウマチ治療の変遷

リウマチ治療の変遷

表は1970年から今までの、リウマチ治療の変遷です。

私が医師になったのが1983年(昭和58年)。

そのころは、痛み止めとステロイド、注射金剤ぐらいで、たしかこのころリマチルが発売されたと記憶しています。

そのころ、関節の破壊ですごい変形になり、寝たきりになる方が多くいました。

1999年(平成11年)にNTX(メソトレキセート)が認可され、

ようやくリウマチを抑えることができるようになりました。

さらに、2003年(平成15年)の生物学的製剤(バイオ製剤)レミケードを始まりに

エンブレル、ヒュミラー、シンポニーなどいろいろなバイオ製剤が認可されていおます。

バイオ製剤によって、リウマチは治る可能性のある疾患となりました。


関節リウマチ 【質疑応答】(1)

(質問) 完全に良くなっているので、生物学的製剤をやめたいのですが

 

 

(回答)ここ10年、生物学的製剤(バイオ)の登場で関節リウマチ(RA)の治療は飛躍的に

進歩しました。早期にバイオを使えば、寛解にまで持ち込めるようになりました。

RAでは、完全に良くなっても「治癒」という言葉はつかわず、「寛解」と言います。

メソトレキセート(MTX)とバイオで腫れも、痛みも無くなり、CRP(炎症反応)や他のマーカーも陰性化して、「臨床的」寛解が得られるようになる方もおられます。

バイオ製剤は高額なので、早く辞めたいという気持ちはよくわかります。

バイオで表向き寛解状態でも、関節エコーではまだまだ赤く光る炎症状態の残っている場合があるのです。

私はバイオを使っていおる方で、症状(腫れも痛み)もなく、血液検査も正常になり、バイオを中断したいという方にはエコー診断をお勧めしています。

臨床的に寛解が得られ、かつ、6っか月間、エコーにも反応がない方に限り、バイオの調節を行っております。(調節:投与期間を長くしたり、場合によっては中止したり)

正常化した関節

↑ これは、寛解が得られ、かつエコーでっも正常になった方の指の関節エコーです。

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これは,臨床的に寛解状態になってはいるのですが、関節エコーでなまだ赤いところが残ている患者さんの関節です。

エコーのパワードップラー(PD)機能をつってみれば、関節の炎症が残っているかどうかがわかります。

寛解が得られても、それはバイオのおかげです。なるべく、中止したり、投与間隔を

あけたりせず、続けてみてください。

リウマチ学会 リウマチ専門医 藤村圭祐

 

 


高槻市の「在宅支援診療所 藤村医院」です。

藤村医院は、1985年の開院以来、リウマチを専門としております。
「在宅支援診療所」として、訪問診療にも24時間対応しておりますので、安心して受診していただけます。

また、高槻市で唯一の災害時リウマチ患者支援医療機関です。これからも地域のみなさま、リウマチにお困りの方と一緒に歩んでまいりたいと思います。