平成24年11月に開院10周年を迎え、これを記念して日曜診療を始めました。当院の周りには保育所が多く、夜診の終了間際や土曜日に受診が集中します。働きながら子育てをされているお母さん達のご要望が多かったことがきっかけです。
日曜診療を始めたら、友人の小児科の先生から、「そんなに働いて大丈夫?」とご心配いただきました。確かに、小児科勤務医としての体力の限界が開業に踏み切るきっかけのひとつでした。
でも、勤務医時代の20年間も日曜日はあってないようなものでした。オンコールに備え、常にポケットベル(携帯電話ではありません)を持ち歩いていました。ベルが鳴る前に予知できる特殊能力が当時の私にはありました。
子どもの病気が少なくなり、日常診療の中で予防接種や健診、育児相談の占める割合が増えてきました。日曜日であればお父さんも一緒に診療所に来ていただけます。車での送り迎えもしていただけます。小児科医にとってご夫婦そろっての育児参加ほど嬉しいことはありません。そのうち日曜診療が小児科診療所で一般的になるかもしれません。
当地で生まれ育ち60年あまり。枚方市は本当に素敵な街だと思います。有効な手だてもなく少子化が進む中、“小児科医の日曜診療”が枚方市の“増子化対策”の一助になることを夢見ています。