7月の大歌舞伎を観てきました

真夏日となった7月下旬のある日、大阪松竹座に七月歌舞伎を観に昼前から行ってきました。外 はまさに真夏の炎天下です。しかし劇場の中は涼しく快適で其処は本当に別世界でありました。暑い大都会の「喧噪」の中から劇場の入口を一歩入れば、まさに オアシスの空気を吸うことになりました。

昼の部の出し物は三つあり「妹背山婦女庭訓」「大原女 国入奴」「元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿」でした。いずれも初めて観る演目ばかりでした(テレビ中継 では観たことはあります)。とはいっても、元来、歌舞伎を途切れ途切れながらも45年ほどに渡り観ているのでパンフレットを読むとすぐに内容を理解するこ とが出来ました。というわけで大いに楽しむことが出来ました。

最初の「妹背山」は江戸時代に大阪で大ヒットした重厚な時代物の芝居であります。現代からみれば確かに少し理解し難い内容の芝居ですが、江戸時代の日本人 の心情に触れることが出来るようで大変味わい深いものでありました。実に名作であります。その次は華やかで軽快な踊り「大原女 国入奴」であります。最後 の「御殿」は真山青果作による赤穂浪士の話です。昭和歌舞伎の最高傑作のひとつといわれている狂言であります。本当に赤穂浪士の熱い心情が創出されてお り、実に感動ものでありました。

幕間に客席で食べる食事も美味しく、久し振りに観る歌舞伎は夢の世界(江戸時代から昭和初期の空間)でした。ただ、最近の若い役者さんのことがあまり分か らないため、少し困惑しました。大名跡の役者さんは先代(ないし先々代)なら本当によく承知しているのですが、当代の役者さんは若くて戸惑いを覚えてしま いました・・・・。「関西歌舞伎を愛する会」が三十年ほど前に創設されたということを今回ロビーにあったパンフレットで知りました。しかし、それに先立つ 四十年以上前(当時、私は高校生)に先々代の片岡仁左衛門さんと直接お話しをする機会(今思えば奇跡的なこと)があり、仁左衛門さんが「今年はもう関西で は南座の顔見世しか歌舞伎はありません」と残念そうに言われたことを思い出し、そのあとに「関西歌舞伎を愛する会」ができ今日の勢いをとり返したのだと思 いました。いやはや時の流れの移ろいを感じました。

いずれにしろ大いに気分転換となり、明日の元気の糧となりました。また時間と機会があれば来たいものだと思い帰途につきました。

<写真はいずれも松竹座のホームページから転用・引用させていただきました。>

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