自然の猛威 8月31日

暑い夏も少しずつ遠ざかっています。それにしても今年の夏は異常な暑さ続きで本当にまいりました。そこへ今度は各地をゲリラ豪雨が襲い、土砂崩れなどの被害が出ています。そうかと思えば所によっては雨がほとんど降らない地域もあり、ダムが渇水し節水が呼びかけられています。まさに今年の夏は自然の驚異をまざまざと見せつけられ、人間は力なく右往左往させられる存在だと思い知りました。

ある日、夕立の雨が上がったので山を見ると優雅な墨絵の世界でありました(写真1、2)。しかし私達が住む下界はものすごい水の流れが発生し危険な川の濁流となっています(写真3、4)。このように自然の顔は優しく、また一方で厳しいという様々な表情をみせます。

考えれば人間が自然を支配出来るわけがありません。むしろ正当に自然を畏敬し正しく恐れ、生きていくことが大切です。災害の専門家が「正常化の偏見」という言葉を使用しているとのことですが、これは「人間は目前の危険に対したいしたことはないという怠惰な平常心があるため、危険が迫ってきても心のスイッチが入らない」ということだそうです(8月29日付、毎日新聞の余禄による)。言いかえれば平常から心を研ぎ澄ましておくことが重要です。

思えば人間は太古の昔から自然だけではなく疾病に対しても恐れを抱いて生きてきました。昔の人は現在と違い原始的な医学しかなく、格段に病気を恐れたことでしょう。近代医学の恩恵を受けられる我々でさえ疾病を恐れているのですから、昔の人は祈祷をして厄病退散を願うしかありませんでした(写真5)。

さて我々は「正常化の偏見」に捉われるではなく、普段から色々と備えをしておくことが大切です。病気についていいますと予防接種もその準備のひとつといえます。予防接種を受け、病に対して「備えあれば憂いなし」としたいものです。

写真 1
写真1 六甲山東方面

写真2
写真2 六甲山西方面

写真 3
写真3  濁流と電車

写真 4
写真4  渦巻く濁流

写真5
写真5 祈祷をする人
泣不動縁起絵巻(清浄華院蔵)による