講演会のハシゴ 2月15日

東日本は40年来の大雪で、とりわけ雪に弱い都会の大変な状況が報道されています。滑ってケガをされないように祈るばかりです。当地は寒い雨模様の天気です。その寒い中、2か所の講演会をハシゴしました。どちらの会場も外の寒気とは正反対で、参会者の熱気に包まれていました。

一つ目は聖マリアンナ医科大学の清水弘之教授の骨祖しょう症についての講演でした。女性の最大骨量は17才頃にピークがあり、もっとも高くなります。初経が早いほど最大骨量は高くなります。ですから初経までに食事、運動(ただし水泳は浮力が体にかかるため効果が少ない)をして骨量を増やして、最大骨量を高くすることが大事です。

また骨粗しょう症には遺伝性があります。ですから母親が骨折した既往があると、その娘さんにも骨折しやすいという傾向があります。つまり骨祖しょう症には負の連鎖があります。また骨密度が正常であっても骨質が不良ですと骨折することが分かってきました。

少し驚いた話として「諸外国では高齢者の大腿骨骨折が減少傾向にある。これに対し日本では増加傾向にある」というものでした。帰宅して調べてみますと他の文献にも同様の記載がありました。これは我国では骨粗しょう症対策が遅れていることを示すものでしょう。ですから我国でも対策が肝要と思いました。なお今ではよく知られていることですが、ビスフォスフォネートという骨粗しょう症の薬(大変有効な薬剤です)を服用している人では顎骨壊死のリスクがあります。そのため抜歯という歯科治療をする時には少なくとも3ヶ月(ないし6ヶ月)の休薬期間が必要とされています。ですから注意が必要です。

もう一つは倉原優先生による「使いこなしたい呼吸器科薬剤とそのエビデンス」という講演です。先生には「寄り道」呼吸器診療という著作(写真)があります。私も以前から同著作を読んでいましたが、会場に来て初めて今日の演者が倉原優先生ということに気付きました。また先生の個人ブログには日々新しい文献が紹介されています。

毎日風邪を引いた患者さんを診療する際には去疾剤、鎮咳剤を非常によく処方します。しかし、これ等の使い方を理論的に正しく完全な処方を実施することは至難です。現場で医師は大いに悩んでいるところでしょう。しかし原則論を改めて今回、再復習することができ、大変参考になりました。また喘息の吸入薬についても患者さんへの介入には実際面において色々なコツがあることを再認識しました。

yorimiti
写真 倉原優先生の著作