アイパット 2月26日

最近、講演会に出席する時には必ずアイパット(軽くて持ち運びに便利なのでアイパッド・ミニ)を持って出かけています。今や必須のアイテムになっています。別にアップル社やグーグル社の宣伝をする意図は全く無いことをはじめにお断りをしておきます。とにかく末端端末器が手許にあると便利ですので、勉強するには本当に効率が良いのであります。

第一にその検索機能が優れものです。もし講演の途中において馴染みのない医学用語が出てきても、すぐに検索することができます。「あれ、この用語の意味、何だったかしら?」となって困っても検索すれば速やかに判明し、理解の助けとなります。

第二は講演内容の要点を書き留めたいときです。紙と鉛筆を持っていなくてもよいのです。それはキータッチを用いてWord、Googleドライブまたドロップボックスにメモとして簡単に書き込むことが可能だからです。さらに、このメモをもとにし、帰宅後はネットで連動させ(特にGoogleドライブは便利です)、専門家のホームページをみながら復習することも出来ます。このようにして最近の医学知見についての理解が深まります。これを積み重ねていくと自分独自の医学知識の宝庫が形成されていきます。最終的には全てをハードディスクに保存し、私家版医学書ができるというわけです。

第三は講演の休憩時間になるとイヤー・ジャックにイヤー・フォンを入れ、YouTubeあたりで音楽を聴く楽しみがあります。また無料の最新ニュースをみて、例えばオリンピックの競技成績をみたりすることもあります。このようにすれば気分は一新され、また勉学に立ち返ることができます。

では、ここで実際に参加した講演会における使用状況の具体例を紹介したいと思います。神戸市医師会の学術会で「患者と良い関係を築くには」というテーマで講演会がありました(図1)。演者は早稲田大学大学院の和田仁孝教授でした。すぐに手許のアイパッドで同教授の研究業績や著作を検索したところ、多く情報がヒットしました。これらを一読すると、よりいっそう講演が理解し易くなりました。

次に「メディエーション」という聞き慣れない言葉が出てきました。この言葉がキーポイントでしたので、これも検索したところ多方面から情報を得ました。メディエーションをひとことでいうと患者と医療者の間に医療事故などの対立(コンフリクト)がおこった時、両者の間に中立第三者(メディエイター)をおいて合意形成へと至らせるしくみをいいます(図2)。医療ではメディエーターを患者側と医療者との仲介者とし、メディエーターは当事者間の対話を促進する立場をとります。けっしてどちらか一方の味方に附きませんし、解決策を提示したりもしません。

メディエーターの導入により医療上の有害事象件数が減少しており、このことからメディエーションは大変有意義であることが示されています。また日本医療メディエーター協会という社会法人も設立され、色々な研修会も開催されています(図3)。

以上のように勉強をし、かくして明日からの診察にも活かせるようにしたいと思いました。

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図1 神戸市医師会の学術会

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図2 メディエーションのしくみ

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図3 日本医療メディエーター協会のホームページからの引用