休日にウィーン少年合唱団を聴く 5月25日

数年振りにウィーン少年合唱団を聴きにいってきました(写真1,2)。たいへん素晴らしい感動的なコンサートでした。昔は合唱団の少年達があまり舞台で動くことはなかったように思います。つまり静かなイメージの舞台模様でした。

ところが今回の公演では団員自身がピアノ・ギターなどの楽器を奏でたり(これが大変に上手なのです)、舞台横の端まで行ってソロを歌ったりするなど、極めて動きのある舞台でした。ことにオープニングの登場では後方から少年たちが姿を現し、客席の間を通って登場するという、いわば歌舞伎の花道様式でありました。自然と団員と聴衆の距離が近づき、本当に手を差し伸べれば直ぐにも触れ合うという会場の雰囲気でした。これでは誰もが親近感を覚えるのは当然ですし、多くの人がファンになるものと思いました。しかし、このような休日の楽しい時間はすぐに過ぎ去るものです。

休日といっても臨床家には絶えず気になることがあります。それらは病気のこと、患者さんのこと・・・等々であり、なかなか気の張りは抜けないものです。実はここ数日、予防接種について気になっている状態が続いています。何故なら予防接種については、この4月から制度上の変更が若干あったのですが、全てを正しく理解することに困難を感じているからであります。こんな中、たまたま宮崎千明先生(福岡市立心身障がい福祉センター センター長)の講演を聴く機会があり、ようやくだいぶ分かってきました。

というわけで、4月に改正された予防接種制度について、ひとつだけ紹介いたします。

それは「定期予防接種(同一ワクチン)の接種間隔が緩和された」というものです。これまでは何らかの理由(単に「忘れた」ということが、結構多いのですが)で接種期間があいてしまった時、この時に受ける予防接種を定期接種とは認めないというものでした。定期接種として認めないということは、つまり任意接種ということであり、要するに有料ということになります。しかし、有料ならば予防接種を受けない人も出てくるでしょうし、また間隔があいたならば危険と誤解して受けない人も出てくるでしょう。

ところが本年4月からは「接種対象年齢の範囲内にさえあれば、たとえ接種期間があいてしまっていても定期接種として受けられること」になりました。これは大いに歓迎すべき意義のある改正といえます。よく患者さんから「忘れてしまい時期が過ぎ、間隔があいてしまいました。それなのに受けても大丈夫ですか?」と聞かれましたが、副作用リスクが高くなることはなく、全く問題はありません。これまでの研究で接種間隔があいても予防接種効果は十分あること、さらには、反対に接種間隔が短いと予防接種効果が不十分ということさえ明らかにされているのです。ですから、「たとえ予防接種を受けることを忘れて間隔があいても対象年齢のあいだにあれば定期接種」なのです。

従ってしっかりと規定の回数の予防接種を受けることが大切です。もちろん、きっちりと標準的な間隔をしっかりと守り、忘れないで受けること、これが最も大切なことはいうまでもありません。

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写真1 歓迎のバラ

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写真2 会場前の公園 暖かい緑溢れる遊歩道です