5月の連休 5月15日

5月の連休となり、季節も清々しい新緑の頂となりました。六甲山の木々も本当に美しく生き生きとした姿をみせてくれています(写真1)。一年中で六甲の山並が最も美しい時のひとつです。メディアによると連休は各地に大勢の人が繰り出し、いずれの行楽場所も活気を呈している様子です。どこも混んでいるだろうと敢て外出をせず、近場のホテルで五月人形を眺め(写真2)、また普段食べないスペシャルな食事を楽しみました(写真3)。それよりも連休中は普段できない書類整理、また不勉強を痛感させられているので医学書を読み漁らねばならない時間となります。

というわけで連休は終日、自室に閉じこもり自習することになりました。とはいっても、なかなか能率的に勉学が進むわけではないので結構、心理的な圧迫、焦りを感じてしまいました。つまり、あまり休日とはならない慌ただしい日々を送ることとなってしまいました。結局、連休が終了しても自習は能率が上らず、ではということで外出し講演を聴きにいきました。外の空気に触れ、生の演者の肉声に触れることはやはり大変良い刺激となりました。つまり気分転換によって勉学の効率が上がったということです。

まず、ひとつ目の講演ですが、兵庫医大の服部益治・教授の話でした。同教授は大学でベスト・ティーチャー賞に選ばれたとのことです。分かり易い講義にも定評がある様です。たしかに今回、「食物アレルギーの診療の手引き2014」(写真4)について解説をいただきましたが、分り易くて大変参考になりました。ここでは2つのポイントが紹介されました。ひとつのポイントはアレルギーの社会的対応、もう一つのポイントは医療機関、学校・園におけるアナフィラキシー対応であります。前者は医療機関が学校・園に対して食物アレルギーの情報提供をするにあたり、具体的な書類の書き方についての話です。面妖に考えるのではなく、医師が分り易く書類を記載する必要性が紹介されました。後者では具体的で実行可能な初期対応の必要性および方法が紹介されました。ガイドラインを開くと分りますが、解説の絵が上手く描かれており、これなら現場での対応も円滑にいくものと期待できると感じました。これまで食物アレルギーに対しては様々な意見はあるものの、具体的な対応方法を明確に示したものは少なかったと思われます。この点、本ガイドラインは解決の道筋を与えてくれており、一筋の明りが灯されたように思いました。

「子どもさんの傷害予防の取り組み」についての講演も拝聴しました。演者は産業技術総合研究所の北村光司・主任研究員という方でした。傷害予防は子どもの成長に欠かせないこと、ミス・失敗を改善する方法であること、子どもを活動的・健康的にすることが解説されました。なかでも子どもさんが歯ブラシを使っている時に転倒し、口腔内を受傷する話には興味を惹かれました。受傷するのは致し方ないとしても、それを軽症化しようという研究には感動を覚えました。その成果を踏まえ、近日中に口腔外傷の軽減を目的に開発された歯ブラシが市販される予定とのことです。たしかに思わぬ事故による外傷・障害は、子どもさんは避けては通れないでしょう。しかも子どもさんの死亡原因の第一は、不慮の事故なのです(図1)。

今回の講演で初めてSafe Kids JapanというNPO法人があることを知りました。そのホームページ(http://safekidsjapan.org/index.html)の中で「傷害を予防するためにはいろいろな領域の人々が関わることが不可欠です。言い換えれば、すべての人に傷害予防についての役割があるのです。皆でいっしょに子どもの傷害予防に取り組もうではありませんか」とありますが、まさに同感であります。 日頃から注意して子どもさんの事故予防を考える大切さを再認識しました。

キャプチャ1
写真1 新緑萌える六甲の山並み

キャプチャ2
写真2 ホテル・ロビーに飾られた五月人形

キャプチャ3
写真3 普段食べないスペシャルな食事
兜がついた食器

キャプチャ4
写真4 「食物アレルギーの診療の手引き2014」

キャプチャ5
図1  Safe Kids Japan のホームページからの引用