食物アレルギー

学校や幼稚園、保育園からの依頼で給食の食物除去の管理表を持参され血液検査をしてくださいと受診される方が多くおられます。
以前は血液検査RASTがアレルギー検査の指標として重要だと信じられてきました。現在はRASTはアレルギーの診断としての地位を失い飽くまでも参考とガイドラインが改正されています。それはRASTで高い値が出たにも関わらず食べても全くアトピー性皮膚炎の症状が悪化しない人がいることから疑問視され、最近の研究結果から原因ではなく、傷ついいた皮膚で食物が反応し、結果としてIgEが産生されることが証明されたことによります。現在アトピー性皮膚炎は一部の例外を除き食物アレルギーが原因ではないと示されています。
食べて蕁麻疹がでる即時型アレルギーは食物アレルギーですが、じんま疹でないアトピー性皮膚炎は基本的に食物アレルギーが原因ではありませんので血液検査は意味がありません。
食物アレルギーが疑われる場合、原因食物と疑われるものを実際に食べて反応を見る負荷試験を行い診断します。当院では食物アレルギーが疑われる場合、血液検査ではなく負荷試験を行って診断しています。学校などで管理表の記入を求められた場合も血液検査は基本しません。
まだまだガイドラインが改正されて日が浅く多くの学校関係者にこの事実がいき渡ってないことでこのような混乱が生じていると思います。もし学校などで血液検査をと言われたら食物アレルギーガイドラインを検索してみてくださいとお伝えください。






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