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今のうちに

コロナウイルスの感染も一段落し、現在風邪の流行もほとんど見られません。1日に風邪症状で受診される方は2−人です。今のうちに、コロナの外出粛で遅れていた予防接種や健診など
受けてしまいましょう。先のことは神様でも解りません。次に何か流行する前のこの時期に
是非遅れていた予防接種など済ませてしまいましょう。


おわびと言い訳

いつもあんどうこどもクリニックの診療にご協力いただき、ありがとうございます。

スタッフから一部の診療スタッフの物言いがきついと指摘されました。すべて私が原因です。
流行している病気が多く、診察が混んでいるときは出来るだけ待ち時間を減らし、待合室で一緒にいる時間を短くして、他の病気をもらって帰るという事態を避けたいと思っています。
当院の空気清浄システムは手術室並みの能力があり、おそらく日本一の清潔度だと自負しています。それでも、隣に座ったこどもさんが別の感染症だった場合、どんなに優秀なシステムでも
伝染するのを防ぐのは困難です。
私が診療スピードを上げるため、スタッフは気を遣いあせるため言い方がきつくなってしまっているのだと反省しています。スタッフは悪くないどころか、むしろ私が焦るからサポートするため努力してくれているのだと感謝しています。
出来れば常に優しく穏やかにこどもさん達にしたいと思うのですが、未熟者ゆえまだ焦らず効率よくということが体現出来ていません。
いらいらするなと自分に言い聞かせているのですが、安藤が成長してスーパー安藤に進化(出来ればスーパーサイヤ人級に)するまで今少し時間をください。悟空と修行に行って参りますので!


夏休みに予防接種を

夏休みに入り1週間以上たち、流行していた手足口病やヘルパンギーナも
少し下火になってきました。なぜか胃腸炎と溶連菌はまだ流行しています。補修などで学校に行くことがあるからでしょうか?

日頃忙しく受け忘れている予防接種を是非、夏休みの機会に打ちましょう。一昔前は夏は麻疹の流行期なので予防接種は控えようという考えもありましたが、現在は海外から持ち込まれて突然流行するので夏が流行期と言うことはなくなりました。

話は変わりますが現在11才、12才で接種が行われている二種混合には日本だけが
百日咳を含まず二種になっていますが、現在百日咳を含む三種混合に変更する準備がすすでいます。遅くとも2年以内に変更が完了すると思いますので、13才までまだ余裕があるこどもさんは接種を待った方がいいと考えます。13才の誕生日の前日まで公費での接種が可能ですので、三種混合に切り替わるのをぎりぎりまで待って下さい。


ゆーかりの森1周年

早いもので児童発達支援センターゆーかりの森が開設して7月で1年がたちました。

運営にいろいろ苦労はありますが、西宮市北部、北摂地域の発達支援の拠点として、地域の親子に寄り添えるように今後も邁進していきます。

その、一環として9月よりほめて育てる子育て支援教室を全6回シリーズで行います。

育て方に迷いや悩みがある、褒めたいけれどついつい叱ってばかりなど子育ての困りごとに役に立つ内容になっています。定員が10名なのでお早めに申し込みください。

ペアトレ

ペアトレ

 


やっと開設できます

開設時期がずれ込み、予定より3ヶ月遅れとなりましたが、7月に児童発達支援センターゆーかりの森が開設します。私が10年来構想し準備してきたことが今やっと現実のものとなります。

児童リハビリテーション施設として、小児の経験が豊富な臨床心理士、言語聴覚士、作業療法士が担当し充実した個別リハビリが提供できる体制が整っています。また、集団での行動、生活習慣が身につけられるよう保育士が小集団での療育を担当します。

最新の発達支援プログラムを開発、提供しているNPO法人ADDShttp://www.adds.or.jp/archives/131と連携し一人一人のこどもさんの発達課題に適したリハビリプログラムをオーダーメイドで設定し提供します。こまめに課題の達成状況をチェックし、最適な支援計画を立てていきます。

デイサービスではないのでこどもさんを預かるのではなく、リハビリ中に親御さんの相談やペアレントトレーニングを行い、家庭での課題や対応法について適切な情報提供をします。また、親御さん同士の情報交換や互助の場となれるような機会も準備していきます。

開設時点ではクリニックとしては診療できませんので、あんどうこどもクリニックで定期的に診察を受けていただき、発達の状況や困りごとの改善度合いをチェックしていきます。当面は少し不便ですが、出来るだけ早い時期にクリニックとしてもゆーかりの森の1階で診察ができるように準備は進めていますので、今しばらくお待ちください。

当初は軌道に乗るまで至らないところもあるかもしれませんが、北摂地域のこどもさん達に適切な支援が提供できるようスタッフ一同、精一杯仕事をしていきますのでご意見、ご要望があればじゃんじゃん言ってください。

 


発達支援センターゆーかりの森

西宮市山口町に当法人の新しい建物が建っていることお気づきの方も多いと思います。
発達支援、発達相談、カウンセリングに対応する児童リハビリテーション施設として準備を進めてきました。
できれば多くのこどもさんの診察をできるよう安藤以外にもうひとり小児科医か児童精神科医を確保し、クリニックとしても対応できるよう努力してきましたが、絶対的な専門医師不足であり残念ながら現時点でクリニックとして開院することは実現出来ませんでした。今後も引き続きふさわしい医師を探し確保できた時点で外来診療も開始するべく努力を続けていきます。
いま、あんどうこどもクリニックで木曜日午後発達相談、慢性疾患の対応をさせて頂いていますが、臨床心理士、言語聴覚士のリハビリ枠はほぼ飽和状態になりました。
そのため、山口町の児童発達支援センターゆーかりの森でさらに多くのこどもさんに対応できるべく開設準備を兵庫県と交渉し準備しています。開設認可の交渉が難航しており多くの心待ちにしている方にご案内できないことを申し訳なく思っています。
対応策としてあんどうこどもクリニックでの受け入れ枠を増やし、ゆーかりの森開設まで対応出来るようにしました。あんどうこどもクリニックの発達支援外来予約サイトより予約をしていただき相談させて頂きますのでお待ちの方はご利用ください。


インフルエンザの薬は処方しません!

西宮北部も東山台小を主に局所的にインフルエンザの流行が始まりました。

以前より問題になっていたことですが、10代を中心に抗インフルエンザ薬を使用すると幻覚などの症状が増強し、家からの飛び出し、ベランダからの飛び降りなど異常行動の危険があることから、厚生労働省は抗インフルエンザ薬を使用する際は少なくとも2日間は保護者の監視下に置くように周知するよう通達を出しました。

多くの方が勘違いしていますが、抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスを退治する薬ではありません。インフルエンザウイルスが増殖しても感染した細胞から出られないように封じ込める薬です。ウイルスを退治するのは自分自身の免疫システムです。薬を使っても半日から1日解熱するのが早くなると言う効果しかありません。

数年前から抗インフルエンザ薬を使うと、全く同じインフルエンザウイルスに同じ年に同じ人が何回も罹ることがデータで示されていました。ウイルスの増殖が抑えられ量が少なくなる分、わずかに解熱が早くなりますが、その代わり充分な免疫応答が起きず、次の感染を防ぐのに必要なだけの充分量の抗体が出来ないことが原因です。

人間は多くのウイルスに罹って免疫を作っていくことで、同じものに罹らなくなっていきます。子供の頃に罹らなければ大人になって罹ります。

半日から1日楽になるために薬を使い一生同じウイルスに罹り続ける羽目になるくらいなら一度しっかり罹って免疫が出来た方がずっと良いと思います。

当院では心臓疾患や免疫低下状態にある基礎疾患のない健康なこどもさん、親御さんには一切の抗インフルエンザ薬を処方しません。もし、ご希望の方は他院を受診くださるようにお願いします。


インフルエンザ2017

久々のブログ更新(>_<)

いよいよ西宮北部もインフルエンザが出始めました。

12月第2週は主に東山台小、塩瀨中で10名のインフルエンザ感染が見られました。

西宮市は自前の感染症分析施設がなく兵庫県立健康科学研究センター感染症部に解析を委託しており、またインフルエンザのウイルス調査をする定点が1箇所しかなく、西宮市内でどの種類のインフルエンザが流行しているのか情報は不足しています。

全国の流行状況を見ると

https://www.niid.go.jp/niid/images/iasr/rapid/inf3/2016_36w/sinin1_171207.gif

主にいわゆる新型が流行しているようですが、症状から見て先週の西宮北部では香港型が流行しているように思います。

昨シーズン国立感染症研究所から発表されたように現在の作成方法では香港型に有効なインフルエンザワクチンは作れません。

https://www.niid.go.jp/niid/images/flu/antigenic/20170626/H3N2/1.jpg

ワクチンを接種しても香港型には感染する可能性が高いことになります。逆に新型についてはワクチン接種により有効な免疫が出来る可能性(あくまでも可能性)が高いと推測されています。

今年は製造が遅れ、先週までインフルエンザワクチンが不足していましたが、今後製造が完了したワクチンが大量に供給されてきます。関西は他の地域に比べ流行期に入っていない地域が多く、今後流行する新型への対策として今からワクチンを接種しても充分間に合います。

ワクチンが入荷次第予約サイトでアナウンスしますのでお手数ですが時々チェックしてみてください。


気づき

最近当院の発達支援外来を受診してくださる方が増えてきました。
あんどうこどもクリニック開設以来早く発達支援を出来るようにしたいと思い続け一般診療の中で細々と相談させてきましたが、昨年10月臨床心理士の大藤先生、今年9月より言語聴覚士の塚本先生、西田先生に来てもらうことが出来て本格的に発達支援外来を開始することが出来ました。

ホームページにも書きましたが私が発達支援が必要と思ったきっかけは愛仁会高槻病院で発達外来を担当していた20年ほど前にさかのぼります。当時新生児科医として勤務していた私はNICU卒業生のフォロー、高槻病院で生まれたこどもさん達の乳児健診のフォローを当時医長で現在副院長になられている南先生とともに担当していました。当時は発達障害という概念は日本ではまだなく、脳性麻痺になることなくNICUを退院したけれど軽度の知的障害として1−2年後に健診で見つけられるという状況でした。

当時アメリカではMinimal Brain Damage(微細脳損傷)と言われる現在の発達障害に当たる概念が提唱され、その後自閉症との関連が議論されるようになり、私はこの新しい疾患分野の勉強を始めました。MRIでは異常が見つからないけれどなんらかの微細な脳の異常があり起きる疾患と言う概念でした。その後、研究が進み脳神経回路の形成が上手くいかずMRIでは見えないような(MRIでは1mm以上の大きな異変しか解りません。神経細胞の大きさは0.1mm以下)病変があるために起こるのだろうと解ってきました。原因は推測できても現在の医療技術では脳の神経回路を修復することは出来ません。出来ることはそのこどもさんの能力をできる限り発達させるよう刺激したり、少しでも日々生活しやすいように環境を整えたり、合理的な配慮をして特性に合わせた対応をすることです。
多くのこどもさんに接するうちに、ADHDや自閉症のこどもさんがなぜそのような行動をするのかこどもさんの気持ちが解るようになってきました。それは小児科医としての経験や勉強した知識によるものと思い込んでいましたが、最近それは私の思い上がりであることに気がつきました。こどもさんを診察し親御さんに説明しているうちに、これは我が身を振り返ると私自身にも当てはまるのではないかと思い至りました。私自身がADHDであるが故にこどもさん達の気持ちが推測できると言うことに。

振り返るとこどもの頃の私はなんせ落ち着きのない、おっちょこちょいの子供でした。宿題を忘れるは、夏休みの宿題は夏休み終わり直前までせず、3日くらいで慌てて片付けるは。そんな私を両親は、あなたは大器晩成なんだ、私達の子供なんだから出来ないはずはない、きっと出来るからと根気強く励ましてくれました。今思うと両親の対応は現在で言うところのペアレントガイダンスそのものでした。
人はいろんなものを背負って生きています。完全無欠の人間などどこにもいません。得意なこと、不得意なこと、好きなこと、嫌いなこといろいろな折り合いをつけて日々を過ごしています。
ADHDの特性をなんとかいろいろな折り合いをつけて私は仕事をしてきたのでしょう。この歳になってもまだ人とぶつかり、いらだちを押さえることが出来ず、周囲に迷惑をかけながら日々過ごしています。こんな私でも、もし何事かをなし、こどもさん達や親御さん達のお役に立つことが出来るならば小児科医という仕事に就いたことは無意味ではなかったのかなと思います。両親に感謝しつつ。