花粉症にすぐに効く漢方薬

ここ数週間寒くて、インフルエンザやノロウイルスが蔓延していますね。気温が上がってくると、今度は花粉が飛び出して花粉症に悩まされる人もいるのではないでしょうか?
花粉症になると、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を毎年繰り返し、日常生活に必要な集中力・判断力・作業能率に支障をきたすことも少なくありません。「抗ヒスタミン薬」は治療薬としてよく使われますが、眠気・体のだるさなど副作用が生じる場合いが多いです。
漢方治療から見た花粉症とは
 花粉というものは、中医学的に「外邪」に属します。「邪」とは、体に悪い影響を与える気候の変化や、病理物質(ウイルス細菌、花粉なども含む)、という風に考えると分かりやすいです。そしてこの邪は風・寒・暑・湿・燥・火(熱)という性質をもちます。
花粉症に最も関係が深いのは、主に「風+寒」と「風+熱」の邪です。「風+寒」の症状として、水のようにサラサラとした鼻水が止まらず、くしゃみは出るが、目の痒さなどはありません。一方、「風+熱」のタイプは目の充血やかゆみが強いのが特徴で、鼻水はねばりが強くて、時に黄色になることもあります。鼻づまりもひどいです。症状が長期化した時や、体にもともと熱がこもっている人に起こりやすいです。
漢方薬の組み合わせは花粉症の症状緩和に即効
 小青龍湯・麻黄湯、五苓散など単一で良く処方されますが、症状を抑えきれない方は少なくありません。その原因は症状に薬を当てはめただけで「弁証論治」に基づいた全面的な対応に欠けていると考えられます  花粉症の症状だけではなく体質の違いも考慮しないといけません。「四診合参」を行い、全身状態を把握した上で複数の漢方薬の組み合わせを処方します。症状を抑えると同時に免疫力を高めることもでき、効果が高いです。服用後30分から1週間で効果の有無がわかります。
花粉の飛散開始前から薬を飲んでおくと、症状がひどくならずに済む場合があります。毎年症状の強く出る方は早めの漢方治療をおすすめします。


アレルギー性鼻炎 花粉症 喘息 慢性疾患など夏で治そう

 

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 7月から8月までは一年の内、最も暑い時期ですが喘息・アレルギー性鼻炎・花粉症・慢性疾患など冬によく発症・重症化しやすい疾患を治療するベスト時期です。

 

中医学では冬になると症状が悪化する人は元々陰陽の中の「陽気」が不足する場合が多いと考えます。夏は体の新陳代謝が旺盛で発汗などにより陽気を消耗しやすくなります。またクーラーをかけ過ぎ、冷たい物の摂りすぎなども胃腸や身体を冷やすので体の陽気を消耗する原因になります。このまま冬になると体内の陽気が更に不足して、免疫力が低下し、体調不良、持病の悪化が酷くなります。

 

冬に発症してから治療をするよりは、夏場から冬に備え、「陽気」を補う漢方を取り入れ、免疫力を高め、寒い季節で再発や悪化を回避する事が出来ます。また夏はツボ・経絡が敏感になるので、お灸をすると効果が上がります。

 

この予防医学は「冬病夏治」と言い、日本ではまだあまり知られていませんが中国では2000年前から始め、現在でも毎年この暑い時期「三伏天」になると、各病院の漢方外来・鍼灸科は毎日1000ほどの患者さんが治療をしに来ます。

「冬病夏治」の適応症

呼吸系疾病: 気管支喘息  慢性気管支炎 花粉症 アレルギー性鼻炎  慢性鼻炎  かぜをひきやすい 

消化系疾病: 慢性胃炎 慢性胃腸炎 下痢 消化不良 食欲不振

関節疾病:  頸椎症 肩関節周囲炎(五十肩) 腰椎症 膝関節痛 リュウマチ   

皮膚科  : 冬季乾燥型アトピー性皮膚炎

泌尿器科 : 頻尿

産婦人科疾患:月経不順 痛経 産後頭痛 

小児疾患:  喘息 アレルギー 慢性下痢 虚弱体質 風邪をひきやすい 気管支炎 消化不良 食欲ない 夜尿症 発育遅延

健康管理:  免疫機能低下 冷え症  虚弱体質

治療期間

初伏  :713—-722

中伏  :723—-801

 802—-811

末伏  :812—-821

子供は大人より体質改善しやすいので毎年大勢の子供達も治療しに来ます。

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子供が治療をしている風景

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診察を待っている子供達が長列に並んでいる。

 

主な疾患は喘息・アレルギー性鼻炎・アトピーなど

 

 

 

 

 

 


張仲景先生とわれわれ日常で飲んでいる漢方薬の関係

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  <傷寒論>という古医書は、医聖とよばれる中国東漢末の張仲景先生の著書です。
中国の中医は、日本の漢方にもとても深い関係と影響を与えています。
みんなが知っているツムラの処方の大半も、この先生が書いた処方を使用しております。
例えば、かぜによく効く葛根湯や、こむら返りによく使う芍薬甘草湯も
みんな<傷寒論>中の処方です。

先日に来院したアトピーのお子さんの例で、
処方したエキス剤より顔面の湿疹が改善したが、
時々、お腹の痛みが感じてしまうということがありました。
<傷寒論>中の小建中湯エキス剤などを使いましたところ、
痛みが劇的に改善し、アトピーの症状も悪化せず、軽快しています。

当クリニックに業務関係がある社長さんの息子が、
幼少時から寝汗で、アレルギ‐鼻炎にも悩まされていたそうです。
忙しい中、わざわざ当クリニックに息子さんを連れてきて下さいました。
<傷寒論>中の小青龍湯とその他のエキス剤の合包で、
2週間の治療により息子さんの症状が消え、社長さんにも大変喜んで頂けました。

また遠いとこから尋ねてきた若い夫妻が結婚7年間で子供が授からず、
女性の方は子宮筋腫はあるものの、西洋医(産婦人科医)の下で、
ホルモン関係・卵管などの検査は問題なく、漢方薬の当帰勺薬散を処方されたそうです。
当クリニックで診察したところ、自分の弁証より当帰勺薬散は
この方に合わないと考えまして、柴胡加竜骨牡蛎湯などを処方しました。
1か月半ほど経った先日、『妊娠しました』との嬉しい報告がありました。
おめでとうございます。
ちょっと残念な知らせもあります。九州からがん治療の依頼がありました。
終末期の方で、少しでも長く生きてもらうと、ご家族が連絡を下さいましたが
残念なことに、私が訪問する直前に患者さんがなくなってしまわれたそうです。
ご家族よりお知らせと感謝の電話を頂きましたが、
無念の気持ちがいっぱいです・・・

患者さんが改善されるたびに、<傷寒論>を著した張仲景先生の偉大さを
改めて感じます。

上記に掲載された<傷寒論>の序文を毎日一回は読み、
張仲景先生が<傷寒論>を書いた当時の心境を感じながら、
気を引き締めて、診察に臨んでおります。

 

 

 

 

 


開業2週間

前からブログを書こうと思っていましたが、なかなか時間が取れなくて、すみません。

開業して2週間が経ち、患者さんも少しずつ増えてきました。

時間がある時に、生薬を煎じて薬徴を試したり、中医治療の整理をしています。

 開業早々で、未経験のことが多いため少し疲れ気味ですが、

何よりうれしいことは、一週間の漢方療法のみで、患者さんの病状が確実に改善を認めたことです。

初回の治療で、8割程度の患者さんの病状を改善させることができました。

他院で今までステロイド剤を使って治療してきたアトピーのお子さんも、

一週間程度の漢方の内服で赤みとかゆみが消えました。

非結核性抗酸菌症の患者さんなどは、長年に渡る治療を継続されてきましたが、

スピリーバを吸入するたび、のどが痛くて治療が困難な為、

漢方薬を希望で来院されました。

漢方治療を開始して二日目からは、ご家族の方も咳が気にならないほど症状が改善されました。

(自分の推測で病歴が長いため、一週間、二週間後に効き始めるかなと思いますが・・・)

中医では「久病及腎」っていう理論がありまして(病気が長引けば、腎まで及ぶ)

この方も、病歴が長く、胃腸も弱いため、病状の完全回復は、まだしばらく時間がかかると思います。

他院で治療して改善されなかった便秘やニキビの方も改善が見られ、

内服の量を微調整している段階です。

さまざまな治療を受けられたけれども思うようになかなか改善されなかった、お悩みの症状をお持ちの方々は、一度当院を相談されてはいかがでしょうか。

体質改善して、体の内面から綺麗になりましょう!

 


4/2(火)西宮市に開院する「李漢方内科・外科クリニック」です。

2013/4/2(火)西宮北口駅から徒歩2分の場所に開院する「李漢方内科・外科クリニック」です。

本院は日本人の体質にあわせて中国伝統の中医学弁証で治療を行います。
さまざまな症状でお悩み・お困りの方、諦める前にぜひ一度ご相談・ご来院ください。

 

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