日別アーカイブ: 2017年10月27日

「キログラムよ!お前もか?」

やっと晴れたと思ったら、二日ばかりで明日から台風の影響で雨だそうです。洗濯物もパリッとしないし困ったものですね。

さて今回は、「国際原器」についての話題です。

【国際原器】
国際的な計測・計量の単位の基準となる器具。国際メートル原器と国際キログラム原器があり、国際度量衡局に保管されている。

この原器を基準として1メートルと1キログラムが決められていたのですが、環境による微妙な変化などにより原器自体の「長さ」や「重さ」が変わってしまう問題があることが知られていました。

日常生活では全く問題ないのですが、ミクロの現象を扱う科学などの世界ではこの差が大きな問題になっていました。

そこで、人工物の原器に代わり物理現象を利用して「国際的な計測・計量の単位の基準」を定義することが試みられました。

1960年には1メートルは、「メートルは,クリプトン 86原子の準位 2p10 と 5d5 との間の遷移に対応する光の真空中における波長の 165万 763.73倍に等しい長さである」(???????????)という定義に置き換えられ、メートル原器は歴史的な役割を終えています。

重さの基準はその後も「キログラム原器」が基準であり続けています。

しかし、先日の記事で、
【産総研などの世界5カ国・8研究チームは「量子力学」の基本的な定数である「プランク定数」を利用し、正確な質量を導く方法を導入。産総研では均質な結晶構造を持つ半導体材料「ケイ素」を使って、重さ1キロ、直径約9.4センチの球状の塊を作製した。】と報じられました。

この手法が確立したことにより、来年をめどに重さの定義も「キログラム原器」を使わなくなるそうです。  (「キログラムよ!おまえもか?」)

「原器」を使った定義は古いものになってしまいましたが、診断をするときに「国際診断原器」なんぞがないものでしょうか?

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