睡眠覚醒リズム

最低気温が25℃を超えると、「熱帯夜」になるのだそうです。睡眠環境をコントロールしないと十分な睡眠が取れないかもしれません。今回のブログは睡眠覚醒リズムと病気の関係について書いてみたいと思います。

英国のグラスゴー大学から興味深い発表がなされました。英国人9万人超を対象とした横断研究で、睡眠覚醒リズム(「概日リズム」:がいじつリズム サーカディアンリズム)の乱れが、メンタルヘルスの悪化・充足感の低下・認知機能の低下につながっているというのです。

睡眠覚醒リズムの乱れは、大うつ病や双極性障害などの気分障害の主な症状の一つとして知られています。さらに、かかるリズムの乱れはメンタルヘルスに悪影響を及ぼすと考えられています。

そこで、手首装着型の加速度計を用いて1日の活動性の変化と、気分障害、幸福感・健康充足感、認知機能(反応時間)などとの関連を調べたとのことです。

最終的に9万1105人のデータを解析したところ、活動生の低下と上記のメンタルヘルス指標の悪化に関連が認められたとのことです。

本研究は「横断研究」ですので、活動生の変化が原因か結果かは明らかではありませんが、ある種の睡眠薬の服薬と認知症発症の関連については複数の報告がありますので、睡眠覚醒リズムの変調が精神機能に影響を与えているのでは無いかと考えられるのです。

本当に睡眠は大切ですね。

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