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喘息の薬で抗がん剤の副作用軽減

9月に入ったのに、季節外れの蒸し暑さが続いていますね。それと局地的な豪雨が其処彼処でみられています。以前の日本の気候から変わってしまったみたいですね。

九州大大学院薬学研究院などの研究グループが、抗がん剤の副作用を喘息の薬が軽減すると発表がありました。

抗がん剤の副作用で心筋にダメージを受け心不全になる「薬剤性心筋症」を、国立循環器病センターで診療していた時に幾人も診療していたので、興味を持ちました。

がん治療のため「ドキソルビシン」と「シスプラチン」を多めに使用する必要があると、筋肉の障害が起こり10年以上経ってから心不全になることがあるのです。この時心臓では心筋が障害されて少なくなり、代わりに収縮しない線維組織が増えており収縮力が低下して心不全になるのです。

今回、喘息の薬として使われている「イブジラスト」が、抗がん剤投薬時の筋肉を障害する物質を抑制することがわかったとのことです。

既に使われている薬なので安全性も高く、早期の実用が期待されているそうです。

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大腸菌爆弾

一言「暑い」としか言えない気候ですね。夜に熱中症になる人も出ているようですので、お気をつけください。

さて、今回はガン治療に役立つかもしれない「大腸菌爆弾」の話題をネットで見付けましたので、簡単な原理を紹介したいと思います。

がん細胞は、人間の免疫から身を守るためCD47と言われる「盾」を装備しているのです。この「盾」があるため、免疫細胞が、がん細胞を攻撃できなくなっています。なんとかしてこの「盾」(CD47)を取り除くことができれば、がん細胞を効率的に死滅させることができるのです。

CD47の抗体を作って大量に投与すれば良いのですが(蛇に噛まれた時の血清の使い方に似ています)、人間の抗体は複雑なため高価なのです。

そこで注目されたのが、単純な構造をしている「ラマの抗体」なのです。この抗体は単純なので大腸菌の中に遺伝子導入して作ることが可能なのです。

この遺伝子導入した大腸菌を培養して、「ラマの抗体」を大量に作らせると「爆発」して周囲に抗体を撒き散らすのです。この大腸菌を「がん」の周りに注入すれば、「爆発」してCD47に対する抗体が、がん細胞の「盾」を取り除くのです。

世の中すごいことを考える人もいますね。「大腸菌爆弾」覚えておいてくださいね。

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腸内細菌と大腸癌

西日本を中心に明日土曜日にかけて、大雨の予想がされています。大阪は日中雨続きの予報なので、少し憂鬱な気分ですね。

阪大のチームが、腸内細菌を使った大腸癌の早期発見手法を開発したとの発表がありました。

研究チームは、616人の便に含まれる細菌を分析して、大腸癌症例の初期に増えてその後には減少する複数の細菌を発見したと、雑誌ネーチャー・メディシンで報告しました。

大腸癌による腸内環境の変化により腸内フローラが変化したとしている。これまで進行癌で、歯周病の原因となる菌が増えることは知られていた。今回大腸癌初期にだけ増える細菌が見つかったことで、便潜血検査と併用すれば診断制度の向上や、痔出血による診断不良を回避することが可能となるかもしれません。

「腸活」で腸内フローラを改善して大腸がんを予防できればいいのですが、今回の結果だけではなんとも言えないですね。

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豊胸バッグに発ガン性

今日からは気温が上っているようなので、週末にかけて桜の花も一挙に満開になるのでしょうかね。

さて、今回はフランス発信のニュースです。

(以下引用)

【AFP=時事】フランス保健当局は、豊胸手術に用いられる「インプラント」と呼ばれる人工乳腺バッグの主流のタイプに希少がんとの関連性が認められたとして、禁止する方針をメーカーに通達した。夕刊紙ルモンド(Le Monde)や公共ラジオが3日、当局が出した通達文を引用して報じた。

(引用終了)

ポリウレタン製のバックと表面がザラザラしたテクスチャードタイプの2種類が、希少がんの一種の未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)との関連性が認められたとのことです。

フランスでは以前にも、糖尿病治療薬と膀胱がんの関連が疑われるとの発表をしているのですが、どのような解析をした結果かは今回の発表でも明らかになっていません。(前向き研究でないのは明らかですよね。)

まさか、何でもかんでも「t検定」なんてことはしていないとは思うのですが・・・・・真実は如何に!!

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ジェネリック医薬品に発がん物質?!

以前から危惧していたことが実際に起きてしまいました。ジェネリック医薬品に発がん物質が含まれていたとの報道がなされています。

『薬の原材料に、発がん性があるとされる物質「N―ニトロソジメチルアミン」が混入しているとして、欧州で7月上旬から自主回収が始まったため、2月6日から国内での自主回収が始まった。』とのこと。

ジェネリック医薬品は「有効成分」が同じだけで、有効性や安全性が担保できていないので、当医院では極力使用を避けていたのですが・・・・・・発がん性物質とは!

しかも欧州に自主回収が遅れること7ヶ月!!!! とても安心して使えません。

そんな当医院でも積極的に使用しているジェネリック医薬品があります。それは、一般のジェネリックとは区別される「オーソライズドジェネリック(AG)医薬品」です。

簡単に説明すると先発品とほぼ同一成分(有効成分以外も)で作ることを認められた薬です。

皆さんも飲まれている薬が先発品または「オーソライズドジェネリック(AG)医薬品」か、確かめてみませんか?

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子宮頸がんワクチン

寒さも厳しく、冬本番といった感じですね。今日から2月ですので、春までもう少し・・・・・・冬来りなばですかね。

さて、2月4日の世界がんの日を前にWHOが子宮頸癌のワクチンについて見解を発表したそうです。

【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は1月31日、世界で年に30万人以上の女性が死亡する原因になっている子宮頸がんについて「予防・治療可能だ」と指摘、途上国を中心に早期診断とワクチンの普及が重要になっているとした。

WHOの統計では、2018年子宮頸がんの新規発症は推定57万人で、31万1千人が死亡しているとのことです。

この記事を伝えたネットニュースは

『子宮頸がんには日本でも年に約1万人がかかり、約3千人が死亡。ワクチン接種の費用も助成されるが、厚生労働省は副作用の訴えが相次いだことを受けて接種勧奨を中止している。』

とつたえています。

以前のブログ「HPVワクチンで子宮頸がんリスク低下」をお読みいただければありがたいです。

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膵臓がん

急な寒波と天気の崩れで、近畿地方にも積雪の予報が出ています。明後日は大阪女子マラソンですが、大丈夫なのでしょうか?

さて東北大大学院医学系研究科の海野倫明教授らのグループが、膵臓がんんでで切除術などの前に抗がん剤などの化学療法を行なった方が、生存率が高まると発表しました。

膵臓がの患者さん360人を追跡調査したところ、2年後の生存率は術前化学療法群が63.7%、手術先行群が52.5%であったそうです。

これまでは手術先行が標準治療だったのですが、術前に化学療法を行うことで、リンパ節への転移や再発が減少し、生存率が高まることが明らかになったそうです。

ただ、切除可能で術前化学療法が受けられる膵臓がんは全体の2割ほどしかなく、早期発見が必要不可欠であるとのことです。

将来的には膵臓がんの標準治療が変わるかもしれませんね。

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線虫の嗅覚でガン検査

そろそろ梅雨明け?と考えていたところに、とんでもない豪雨で西日本は大変なことになっています。「雨脚もかなり弱まって、普通の豪雨になりました。」と言ってしまいそうなほど異例の大雨です。

さて以前にも何度かブログで取り上げている「線虫を使ったガン検査」(1mmの線虫がガンを見つける!尿1滴からがん検出)について続報が出たので取り上げたいと思います。

HIROTSUバイオサイエンスと日立製作所は、線虫を使ったガン検査を実用化するために手作業では1日5検体ほどしか処理できない検査を、1日100検体以上の解析をこなす装置を開発したとのことです。

最新の研究では、ステージ0から1の早期ガンでも87%の精度で発見できたと報告されています。

以前のブログに『九州大学大学院理学研究院助教の廣津崇亮先生は「線虫博士」と呼ばれるほど、線虫の嗅覚について研究してこられた先生だそうです。』と書きましたが、先生はHIROTSUバイオサイエンスを立ち上げて、ご自身の研究を社会に役立てようと頑張っておられるようです。

長い努力の研究が実を結ぶのを見るのは、勇気をもらうものですね。

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笑い(わらい)にガン改善効果?

本日は、大阪らしい話題を一席!

大阪国際がんセンターが関西に拠点を置く芸能事務所の松竹芸能、米朝事務所、吉本興業と協力して、研究を行い研究成果は国際学術雑誌に公表する予定なのだそうです。

具体的には、

———————————————-(以下引用)

研究に参加するのは、がんで通院中の患者70人と看護師ら。

5月から4カ月間、2週間ごとに同センター内のホールで桂文枝さんや桂ざこばさんの落語、オール阪神・巨人さん、海原はるか・かなたさんの漫才など計8回の公演を楽しんでもらう。

期間中に血液検査を5回行い、白血球の数やストレスの程度を示す数値の変化を調べる。また、QOLを調べるアンケートも実施する。

研究では、患者を前半4回の公演だけを見るグループ、後半4回だけのグループ、全8回を見るグループに分け、血液検査でどのような数値の違いが出るのかも調べる。

———————————————-(ここまで)

なのだそうです。

笑いで健康になるとの話題は以前から言われているが、実際にガン改善効果があるか医学的に調べるのは面白いですね。

協力した芸人さん達も国際学術雑誌に発表する論文に、名前が並ぶのでしょうかね。そんな論文なら読んでみたいと思いませんか?

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1mmの線虫がガンを見つける!

春なのか初夏なのかわからない天気が続いていますね。気温の変化で、体調を崩している方が多いようですのでお気をつけくださいね。北海道では季節外れのインフルエンザA型が猛威をふるっているようです。インフルエンザ予防接種の効果も薄れてくる時期なので、心配です。

さて、今回は2年ほど前にブログ(尿1滴からがん検出)で取り上げた話題の続報が入りましたので、そのことについて書きたいと思います。

九州大学大学院理学研究院助教の廣津崇亮先生は「線虫博士」と呼ばれるほど、線虫の嗅覚について研究してこられた先生だそうです。

2013年に佐賀県の伊万里有田共立病院で外科部長をしている園田英人先生からこんな相談を受けたそうです。

「胃痛で来院した患者の胃にアニキサスという線虫が食いついていたため摘出手術をされたところ、そのアニサキスの食い付いている部分に早期胃がんが見付かりました。線虫の専門家としてこの現象をどう思われますか?」

線虫は1mmと小さいながらも、犬の1.5倍の1200もの嗅覚受容体(匂いを受け取る分子)を持っているので、ガンを嗅ぎ分けている可能性があると考え、研究を開始したとのことです。

その結果以前のブログに書いたように、ガンを尿一滴で安価に検査できるシステムを考えつき、あと数年で実用化できる目処がついたとのことです。

医学と他の分野が上手く連携すると素晴らしい成果が出るのですね。

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