月別アーカイブ: 2008年4月

知恵と知識

今の学校教育はともすれば知識偏重になりがちではないかと思ってしまいます。
その原因は紛れもなく、学歴重視の社会の風潮にあると考えます。
しかし、教育に最も求められるのは受験に勝つための知識の詰め込みではなく、一人前の大人として社会生活ができるように成長して行く上で必要となる思考能力や素直な心の使い方を身に付けることの指導であり、援助ではないか、言い換えれば健全な人間になるための知恵を授けることだと信じています。
昨今多くの悲しい事件や社会問題を見聞するたび、本来の教育の在り方が真剣に議論されなければならない、そして愛のある教育によって、より多くの心の豊かな人が育ち、優しさに満ちた明るく楽しい社会が築かれていくことを心より念じます。


花ひらく

道路沿いに植えられた桜の樹
蕾のまま花を咲かせることなく散ると悲しんだ日
しかし、奇跡は起こった、いやそれはけっして奇跡ではなく、生命力がもたらした人間には真似のできない見事な芸術だ
あわてず、急がず、だが期が熟すと一気にエネルギーを爆発させ、無数の大輪の花を開かせた
それは感動であり、また命の躍動である
ありがとう、さくら


コブクロ

最近コブクロにどっぷりはまってます。
「蕾」をはじめ、「ここにしか咲かない花」や最近では「蒼く優しく」など大ヒットした曲は、まちがいなくその詩に強いメッセージが込められています。
それは現代人が忘れかけている生への執着、または生きることの意味や素晴らしさ、そして人の持つ温もりなど、聴く者に大きな感動と勇気を与えてくれます。
ただ小渕、黒田のお二人はいたって気さくで気取りがなく、それも人気のある所以かもしれませんが、心に秘めた情熱は凄いのだと思います。
クリニックでも時々コブクロの武道館ライブのDVDを上映していますので、ファンの方は一度お越しになってみては?(病気にならないと来れないって、…..そうか )


むりしないけどあきらめない

日常の生活に無理があると無意識のうちにストレスが加わり、健康を害することになります。
従って無理をせず、ゆっくりと物事を進めて行くことが肝要と考えますが、決してあきらめない、すなわち後ろ向きではなく前向きな心を保つことは大切だと思います。
なぜなら、あきらめの気持ちからは一切なにも生まれないからです。
言い方を変えれば常に向上心を持つことが幸せになるための条件かも知れません。


心の疲れ

現代社会においては肉体的な疲れより心の疲れを持つ人が圧倒的に多いように思います。
クリニックにも心の問題から色々な身体の症状を訴えて来院される方が、特に30歳~40歳台の比較的若い世代に多く見られます。
職場や家庭内においても主として人間関係によるストレスから、種々の痛みを伴う体の不調が生じることが多いようです。
心の疲れや痛みは身体の免疫システムに異常を来たし、その結果臓器や組織に炎症が発生して身体の痛みとなって現れるのだと思います。
そういう意味では、病気に罹らないためには心の健康が最も大切と言えるかも知れません。


今服部緑地の桜は満開で、今日はさぞ多くの花見客で賑わうことでしょう。
4月に入り肌寒い日が続いていて、少しでも桜の花を長く愛でることができるようにとの天の心配りなのかも知れません。
桜の木が花を咲かすのは当たり前のように思われがちですが、実は桜にとっては命がけのことなのです。
それは、夏の間、木の葉が日光をたくさん浴びて生み出したエネルギーを幹や枝に蓄え、秋に葉を落とした後はひたすら冬の寒さに耐え、雨水から得た水分のみで命を繋いで、春の到来にあわせてそのエネルギーを蕾に集中させ、1年に1回の開花に結びつけるのです。
その生命力に凄さを感じると同時に、開花という結果に辿り着くまでの木が行う過程にはけなげさと無駄のなさを感じ、ある種の感動を受けます。
人の世でも、素晴らしい結果に辿り着くための過程で、努力する、耐え忍ぶという姿を桜に見習うべきかも知れません。


雨降って地固まる

夜通しの雨が上がって晴れた朝空を見た時、すがすがしさを感じたことはありませんか?
私は雨降って地固まるという言葉が好きです。
雨降りの日、多くの人は鬱陶しいと思うでしょう。
しかしよく考えれば雨は地球上の全ての生物になくてはならないものです。
草木に水分を与え、川となって我々に必要な命の水の源となるのです。
また、雨が降るからこそ、その後の晴れが幸せに感じられるのも確かなことです。
人は悲しい時、辛い時、涙を流しますが、それは心を潤す雨水なのかも知れません。
流した涙の数だけ人は優しく心豊かになると信じています。