心療内科と心身症(その8)

皆様、こんばんは。心療内科 精神科千里中央駅千里ニュータウン医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「心療内科と心身症」の8回目です。引き続き、心療内科について詳しく触れたいと思います。
【続き→】心療内科とは、身体と「こころ」を分けずに医療を行うところです。身体と「こころ」はお互いに密接に関係しています。精神の状態が身体に影響を与えることは理解しやすいのではないかと思います。身体の病の多くは、こころの状態、すなわち、精神面に配慮する必要があります。その中でも、患者様自身が持続的に不安や緊張を強く感じているような心理状態や、労働環境が苛酷であるとか、家庭環境に大きな問題を抱えているような困難な状況による心身へのストレスが身体の病を引き起こしたり、その病状に大きく関わる一群があります。このような、心理・社会的な要因が身体の器質的、機能的異常を引き起こしたり、経過に大きく影響を及ぼすような疾患を「心身症」と呼び、心療内科では、この心身症を中心に治療を行っています。
心療内科は、ストレスが強くかかるような状況への行き過ぎた適応のために自分自身の身体の疲れを無視してしまい、その結果として身体に負担を与え、身体に病を生じさせたり、その経過に影響を及ぼすような状況等に対して対応しています。例えば、不安な気持ちや強い緊張感の持続するような状態におなかの調子が敏感に反応することを経験したことがある方も多いと思います。これはストレス不安に対する、胃や腸などの消化器系の反応ですが、腸管神経系が感情状態にきわめて敏感に反応しているもので、専門的には脳による中枢制御機構などを通じて生じるとされています。過敏性腸症候群という病気があり、これは、腹痛や腹部不快感を伴う便通異常(下痢・便秘)が慢性的な経過をたどるものですが、これらの症状はしばしばストレスにより悪化します。このような状態を心療内科で取り扱っています。
以上、心療内科千里中央駅直結千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。






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