非定型うつ病について(その17)

皆様、こんにちは。心療内科千里中央駅直結・千里セルシー3階)「杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】●怒り発作
非定型うつ病の拒絶過敏性が、爆発的な怒りとなって現れた症状が、この「怒り発作」です。いわゆる「キレる」状態になって、大声で叫んだり、体を震わせて非難したり、手当たりしだいに物を壊したりして、手が付けられなくなります。この発作が起きたとき、家族や周囲の人は、暴れている患者を言動で制したりすると、ますます刺激を与えることになります。理不尽なことを言ったことに対し、理屈で反論したりすると、ますます興奮してきますので、決して対等に渡り合わないことが重要です。アドバイスするにしても、発作が治まり、気持ちが落ち着いてきたころを見計らって、客観的な意見を述べる程度にします。やさしく耳を傾けることが大事です。
患者様の多くは、怒り発作が治まると、たいていは「悪いことをした」「すまないことをした」と、激しい自己嫌悪に陥り、うつ状態が悪化することになります。キレたのは、本来の自分ではないとも感じています。こうした怒り発作は、全ての患者様に起こるわけではありません。怒り発作がときどき起こるようでしたら、専門医に相談して、感情調整薬や鎮静薬を処方してもらう方法もあります。






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