日別アーカイブ: 2019年10月6日

職場のメンタルヘルス(その34)

千里中央大阪府豊中市北摂千里ニュータウン)、心療内科 精神科メンタルヘルスケア科)・復職支援リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「職場のメンタルヘルス」の34回目です。引き続き、職場のメンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖産業精神保健の基本問題(産業メンタルヘルスの基本問題)〗(ⅩⅩ)
メンタルヘルス科受診勧奨②~
メンタルヘルス科受診メンタルヘルス不調者の主体的行動であるべき
⇒なぜメンタルヘルス科受診にこれほどの時間をかける必要があるのかといえば、単にメンタルヘルス科受診すればメンタルヘルス問題は解消されるわけではないからです。風邪などの急性感染症であれば、受診して適切な治療を受け療養すれば、以前の元気な体に戻ります。しかしたとえば、糖尿病などの生活習慣病の場合は、単に投薬治療を受けるだけでは十分でなく、より積極的な本人の生活改善などの努力が重要となり、そのための動機づけが重要となります。メンタルヘルス不調の場合も、緊急のメンタルヘルス対応が必要となるような場合でなければ、多少時間を要してもメンタルヘルス不調者本人の主体的行動を促すようなメンタルヘルス対応が重要な場合が多いです。メンタルヘルス科受診を強制されたと感じてメンタルヘルス不調者本人不本意なままメンタルヘルス科受診しても、メンタルヘルス科治療動機に乏しくメンタルヘルス科専門医の主治医(精神科医・心療内科医)との信頼関係を築くことが困難になります。メンタルヘルス不調者本人の陳述が強制的にメンタルヘルス科受診させられたことに対する不満や、特段メンタルヘルス不調を感じることはないなどに終始してしまうことにもなりかねないです。そのようなメンタルヘルス科初診時メンタルヘルス状況では、メンタルヘルス科専門医師の主治医(精神科医師・心療内科医師)として「それではメンタルヘルス科受診の必要はありません」となることもあり得ます。その結果、「メンタルヘルス科専門病院ではメンタルヘルス科治療の必要がないと言われた」との事実が一人歩きしてしまいます。本来の意味でメンタルヘルス科治療の必要なメンタルヘルス状態でないのであれば、それはそれとして大きな意味があるが、このようなメンタルヘルス科初診時の経緯からの「メンタルヘルス科受診は必要でない」とのメンタルヘルス専門医心療内科医・精神科医)による意見であれば、以降かえって適切なメンタルヘルス対応ができない可能性が生じてしまいます。ただし、会社の安全配慮の観点のみから見ると、メンタルヘルス専門医師心療内科医師・精神科医師)にメンタルヘルス科受診は必要ないと言われた事実は、メンタルヘルス医学的メンタルヘルス対応の必要がないことを確認したことになり、その後のメンタルヘルス対応は、労務管理上のメンタルヘルス問題としてメンタルヘルス対応できることとなり、職場におけるメンタルヘルス対策にとっては意味のあることになるかもしれないです。
メンタルヘルス科受診後職場におけるメンタルヘルス対応
メンタルヘルス科受診に至るまでの苦労が大きかったのがメンタルヘルス問題の主要因となっているとは思われるが、メンタルヘルス科受診があたかも最終目標のようになってしまい、メンタルヘルス問題が解決するにはメンタルヘルス科受診すればよいような思い込みを持たれることがあります。そのようなメンタルヘルス科受診が最終目標の場合は、メンタルヘルス科受診後の経過が不良であると、メンタルヘルス科専門医療機関に対する不信感が生じやすいです。また、「しっかり元気になって復職すればよいリワークすればよい)」との理由から、メンタルヘルス科受診後の職場におけるメンタルヘルス支援が貧弱となることもあります。そのような職場におけるメンタルヘルス状況の発生を防ぐためにも、メンタルヘルス対応する職場上司らへのメンタルヘルス支援が産業保健スタッフなどメンタルヘルス管理スタッフの重要な仕事となります。具体的には、職場におけるメンタルヘルス支援の全体の見通しを示し、現状でのメンタルヘルス対応などの意味を明確にして、今後メンタルヘルス支援にどれくらいの期間が見込まれるかを示し、たとえば人事部などのほかの部門ともメンタルヘルス情報を共有して協力を仰ぐことになります。また、当該メンタルヘルス不調者本人自身によるメンタルヘルス科受診後におけるメンタルヘルス科専門医療機関との連携に当たり、要になるのも産業保健スタッフなどメンタルヘルス専門スタッフの重要な役割となります。ここで特に注意する点としては、メンタルヘルス科主治医の意見を尋ね尊重することも大切だが、盲従しないことです。メンタルヘルス科主治医の意見に対して、職場のメンタルヘルス状況などからメンタルヘルス不調者の受け入れが困難な場合、メンタルヘルス不調者を受け入れられない理由を伝え、実行可能な別の職場におけるメンタルヘルス対策についての提案などを行いたいです。このようなメンタルヘルス情報のやり取りをとおして、メンタルヘルス科主治医にも職場のメンタルヘルス状況への理解が進むことは、当該メンタルヘルス不調者本人メンタルヘルス科治療においても有意義なものとなります。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科メンタルヘルス科)・職場復帰支援リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。