日別アーカイブ: 2019年10月10日

職場のメンタルヘルス(その36)

千里中央大阪府豊中市北摂千里ニュータウン)、心療内科 精神科メンタルヘルスケア科)・復職支援リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「職場のメンタルヘルス」の36回目です。引き続き、職場のメンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖産業精神保健の基本問題(産業メンタルヘルスの基本問題)〗(ⅩⅫ)
メンタルヘルス科診断名ごとメンタルヘルス対応のしかた①~
メンタルヘルス科診断基準が混在して使用されている結果、職場のメンタルヘルス対策で一番混乱しやすいのは、メンタルヘルス科における休職時の診断書あるいは復職時リワーク時)の復職可能リワーク可能)診断書です。メンタルヘルス科専門医の主治医精神科医・心療内科医)により、メンタルヘルス科診断書の書式はさまざまです。そのメンタルヘルス科診断書の内容から、職場内での復職後リワーク後)フォローアップの方法や、ときには人事的なメンタルヘルス判断や処遇改善のメンタルヘルス的な検討を考えなければならない産業保健スタッフなどメンタルヘルス専門スタッフや人事労務担当者の立場からすると、どのようにメンタルヘルス科診断書を理解すべきかわからないことも多いと見聞します。たしかに、近年では「心の健康問題により休業(メンタルヘルス不調により休業)した労働者の職場復帰支援の手引きリワーク支援の手引き)」(復職支援ガイドラインリワークガイドライン))が事業者により職場の復職支援職場のリワーク)として活用されてきているものの、復職支援ガイドラインだけでは十分といえないリワークガイドラインだけでは十分といえない)ような職場のメンタルヘルス状況もあります。ここでは、職場内のメンタルクリニックで最もよく遭遇するであろうメンタルヘルス科診断書をいくつか例示し、それぞれのメンタルヘルス科診断書メンタルヘルス科診断名の場合に、考慮するべきことを説明します。
メンタルヘルス科診断名が「うつ状態」などメンタルヘルス不調の場合
メンタルヘルス科専門医師の主治医精神科医師・心療内科医師)の作成したメンタルヘルス科診断書において、「うつ状態」などメンタルヘルス不調メンタルヘルス科診断名の場合メンタルヘルス専門医の主治医心療内科医・精神科医)はそのメンタルヘルス不調者メンタルヘルス状態像を説明しているに過ぎないです。つまり、このうつ状態などメンタルヘルス不調は病名を示したものではないです。職場うつ病などメンタルヘルス疾患によるうつ状態である可能性もあれば、適応障害など軽度メンタルヘルス不調による軽度うつ状態の可能性、心因反応による一過性のうつ状態などメンタルヘルス不調の可能性もあるということです。どのメンタルヘルス障害原因となりうつ状態などメンタルヘルス不調を呈しているかによって、職場内におけるメンタルヘルス不調者の処遇メンタルヘルス不調者への配慮が異なってくるため、どのメンタルヘルス障害が原因となり職場内において「うつ状態」などメンタルヘルス不調になったのかメンタルヘルス専門医師の主治医心療内科医師・精神科医師)に確認をし、正しいメンタルヘルス科診断名と今後のメンタルヘルス科治療方針を共有することが必要です。このように職場内においてメンタルヘルス情報を共有することで、後々の職場内メンタルヘルス対応がスムーズになることが多いです。
当該メンタルヘルス科診断名が「うつ病」などメンタルヘルス疾患の場合
メンタルヘルス科主治医作成したメンタルヘルス科診断書書かれた当該メンタルヘルス科診断名「うつ病」など当該メンタルヘルス疾患の場合当該メンタルヘルス科主治医はいわゆる「内因性うつ病」を示していることもあれば、DSMによる操作的メンタルヘルス科診断基準で「大うつ病性障害」に該当しているという理由で「うつ病」などメンタルヘルス疾患と記していることもあります。この場合、メンタルヘルス科主治医がどのメンタルヘルス科診断基準で「うつ病」などのメンタルヘルス疾患と述べているのかでメンタルヘルス状態が大きく違う可能性があります。たとえば、内因性うつ病などメンタルヘルス疾患であれば、十分な休養薬物療法が必須です。DSMにて操作的メンタルヘルス科診断基準で考えていくと、「大うつ病性障害」の項目に該当するものの、ほかに「パーソナリティ障害」などのメンタルヘルス科併存診断が存在することもあり、そのようなメンタルヘルス科併存診断が存在する場合は、十分な休養が必ずしもメンタルヘルス状態を回復させるとは限らないです。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科メンタルヘルス科)・職場復帰支援リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。