診察室の絵

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診察室に飾る絵を探していました。

あまり絵画には詳しくありませんが、やさしくどこかほっとする絵に出会えたらと思っていました。

「忘れっぽい天使」  パウル・クレー作

子どものお絵かきのような絵ですが、とても有名な絵だそうです。人によって感じ方は色々だと思いますが、僕はこの絵が気に入りました。題名もなかなか良い感じです。

神に仕える天使なのに忘れっぽい、忘れっぽいのに微笑んでいる。

それとも忘れてしまったことさえ忘れているのでしょうか。

このレプリカを購入した後に知ったことですが、元々、クレーは「色彩の魔術師」と言われるほど、鮮やかな色彩を使った作品で有名な画家です。晩年、クレーはナチスドイツから逃れるためにスイスに亡命しますが、そこで皮膚硬化症という病気を患い、手がうまく動かせなくなってしまいます。この絵はその頃に描かれたものです。難病と闘いながら、どんな想いでこんな優しい天使を描けたのでしょうか。

この絵の天使は、ゆっくりと穏やかな時間を過ごしているような気がします。あんまり気にせず、のんびりいこうよという天使の声が聞こえてくるようです。

 






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