ペプシノーゲン法、って何?胃がんと関係あるの?

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森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。

今回は 最近検診でも測定されるようになってきたペプシノーゲンについて解説します。

 

■ペプシノーゲン(PG)とは

消化酵素ペプシンの不活性前駆物質で、胃内で分泌。その1%が血液中に流出する。
ペプシノーゲンⅠとペプシノーゲンⅡがあり、Ⅰは胃の中の胃底腺からのみ分泌され、Ⅱは胃底腺以外の胃粘膜(幽門腺や噴門腺など)からも分泌される。

炎症が強いとPGⅠ、Ⅱともに増加するが、特にⅡで上がる。
慢性胃炎(主にピロリ菌の影響)で胃の粘膜が萎縮されると、PG1、Ⅱともに減少するが、特にⅠが下がる。

■ペプシノーゲン法とは

胃粘膜が慢性胃炎で萎縮すると、それに比例してPGⅠとPGⅠ/Ⅱ比が下がることを原理としており、胃粘膜の萎縮の程度、胃がんのなりやすさのマーカーとなる。
PGⅠ≦70 かつ PGⅠ/Ⅱ≦3で「陽性」と診断する。(単位は省略)
ただし、あくまで「胃がんのリスク」であって、胃がんの診断では決してないことに注意!

一方、ピロリ菌除菌できると、PGⅠ↓Ⅱ↓↓となるため PGⅠ/Ⅱは↑になる。
除菌治療に失敗すると、そのような変化は認められないことから、除菌の成否や、胃炎の改善の指標にも用いられる。

 ■ペプシノーゲン法の注意点

①     ピロリ菌を除菌すると、炎症が軽くなるのでPGⅡが下がり、その結果PGⅠ/Ⅱが高くなるため、PG法「陰性」になってしまう。
②     ペプシノーゲン法陰性からでも胃がんの発生がある。(未分化がん)
③     胃薬(PPI プロトンポンプ阻害薬)を服用している場合や、腎機能が悪い人では数値が変わってしまうことがある。

今回はかなり難しい内容になってしまいました。ピロリ菌の専門家でないとなかなか分からない話だろうと思いますが、検診で受ける人は少しは知っておきたい情報です。

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