森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。
今回のテーマは「食中毒を防ぐ5ヵ条」です。
春が過ぎ 6月くらいから暖かくなり、湿気も多いと食中毒が流行りだします。
食中毒は 食べ物に付着した細菌やウイルス 寄生虫を食べて腹痛や下痢、発熱を起こす病気です。
【夏に流行る食中毒について】
食中毒を起こす細菌やウイルスには様々なものがありますが、特に夏に流行る食中毒について解説します。
① カンピロバクター
鶏肉を中心に肉類の加熱不十分が原因
潜伏期は2~7日と長く、忘れたころに下痢や腹痛 発熱が起こる。血便が出ることも。
② サルモネラ
肉や卵が原因 ペットの犬や猫、鳥、爬虫類など自然界に広く生存している
感染から8~48時間で発症 ひどい吐き気と下痢 その後に下痢、発熱を起こす
血便は少なく、緑色の下痢便が出ることがある
③ ウエルシュ菌
作りおきのカレーで時々発症する
熱に強く、45度くらいで最も発育しやすい。
潜伏期間は6~18時間 軽い下痢と腹痛を起こすが、発熱することは少ない
④ 黄色ブドウ球菌
健常者の2~3割が保菌(鼻腔や喉、腸管に存在する)
皮膚の傷口などの潜んでおり、素手でおにぎりなどを作ると付着する
食後3時間くらいで激しい嘔吐と腹痛
⑤ 腸炎ビブリオ
生の魚や貝などの魚介類に付着 塩分があるところで増える
食後4~96時間で激しい腹痛と下痢 症状は1~2日で回復することがほとんど
真水や熱に弱く、10度以下では発育しない
⑥ アニサキス
さば、イワシ、イカ、さんまなどの内臓にすむ寄生虫 生で食べることで感染
食後4~8時間で急激な胃痛と嘔吐 下痢や発熱はほとんどない
60℃以上で1分、-20℃で24時間で死ぬが、お酢で締めても死なない
【食中毒を防ぐ5ヵ条】
以上の細菌の特徴を踏まえて、普段から気を付けることを5つにまとめます。
① 肉や魚は十分に加熱 中まで75℃で1分以上
② 肉や魚に触れた調理器具(まな板、包丁など)は別に分けて使う
③ カレーなどを保存するときは、小分けにして急速に冷ます、解凍加熱するときは十分に加熱する
④ 調理前後、トイレ使用後、ペットに触ったあとは 手洗いをしっかり行う
⑤ 購入した要冷蔵食材は、室温に置かず、速やかに冷蔵庫に保管
以上を気を付けても、食中毒にかかった場合は、積極的に水分を補給しましょう。
下痢は腸管内の細菌を出している証拠なので、下痢止めは使わずどんどん出しましょう。
発熱が続く場合や、下痢、腹痛が強い場合は近くの内科の先生に相談しましょう。
[森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック]
鎮静剤を使った楽な胃カメラ、鎮痛剤を使った痛くない大腸カメラをしている内視鏡専門クリニックです。2016年に開業し、年間約4000件の内視鏡検査を行っています。
JR森ノ宮駅直結、地下鉄森ノ宮駅から徒歩3分 ビエラ森ノ宮3Fにあり、
大阪市内で京橋、玉造、谷町4丁目、本町、東大阪からもアクセス良好です。
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《分院》大阪本町胃腸内視鏡クリニック
2022年10月3日開院
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