こんにちは。森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニックです。
ここ数年、著名人の健康被害の報告もあり、
話題を集めている寄生虫「アニサキス」
当院でも、
ヒラメの刺身を食べた後、激しい胃痛と嘔気で来られた患者さんが
当日、緊急胃カメラをしてみると胃に８匹ものアニサキスが、、、
(すべて摘出しました)
また先日「羽鳥慎一 モーニングショー」にて
コメントをさせていただきましたがTVでは語りきれない部分もあり、
さらに詳しく解説していきます。
《そもそもアニサキスって何？》
サバ、イワシ、イカ、サンマ、アジ、鮭などの内臓に棲む寄生虫。
長さ2〜3cm、太さ1mm程度の白色糸ミミズのような姿をしています。
魚が死んだ後は、内臓から身に移動します。
それらの身を刺身等で生食し、アニサキスを飲み込んでしまうと
食中毒を起こします。
《どんな症状？》
急性アニサキス症
胃の粘膜にアニサキスが突き刺さり、そこからアレルギー反応を起こし様々な症状が出る。
・食後4〜8時間 激しい胃痛と嘔吐
・下痢、発熱は少ない
・小腸にアニサキスが突き刺さると「腸アニサキス症」
→食後半日〜数日後 下腹部痛 腸閉塞を起こすことも
しかし、ほとんどの場合胃のアニサキス症です。
《アニサキス予防法 4選》
①加熱
60℃で1分以上、または70℃で加熱するとアニサキスは死にます。
※60℃は魚の身が白くなる温度。
②冷凍
-20℃で24時間以上冷凍するとアニサキスは死にます。
※家庭用冷凍庫(JIS規格)は-18℃以下なので、24〜48時間の冷凍をおすすめします。
③魚は鮮度の良い物を選び、すぐに内臓処理
アニサキスは内臓から身に移行するので、その日のうちにできるだけ早く内臓を取り除きます。
内臓の生食はNGです。
④目視で取り除く
注意深く見ると、アニサキスは見えるのでピンセット等で取り除けます。
内臓近くの腹身は脂がのり美味な部位ですが、アニサキスが移行しやすい部位でもあるので
深めにトリミングを。
《注意点》
下記の方法ではアニサキスの予防はできません。
「酢漬け・塩漬け・ワサビ」
→アニサキスは死にません。シメサバ摂取後の胃痛で来院される方は多くいらっしゃいます。
「よく噛んで食べる」
→アニサキスは細くて噛み砕けません。
「細かく刻む」
→上記と同様で、細くて刻みきれません。
《症状が出たら、どうすればいい？》
できるだけ早く、消化器内科を受診しましょう。
最も確実な方法は、胃カメラでアニサキスを摘出することです。
その日のうちに症状は消えます。
アニサキスは人体に定住できるわけではないため、
1週間ほどで自然に排出されるのですが、
胃痛が酷すぎて耐えられないケースがほとんどです。
また、アニサキスを殺す内服薬もありません。
ネットでは正露丸が効く、熱いお湯が効くなどの情報がありますが
科学的根拠はありません。
胃カメラで摘出が最良です。
「アニサキス予防法 4選まとめ」
①加熱
②冷凍
③魚が新鮮なうちに、内臓処理
④目視で取り除く
［森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック］
鎮静剤を使った楽な胃カメラ、鎮痛剤を使った痛くない大腸カメラをしている内視鏡専門クリニックです。2016年に開業し、年間約4000件の内視鏡検査を行っています。
JR森ノ宮駅直結、地下鉄森ノ宮駅から徒歩3分 ビエラ森ノ宮３Fにあり、
大阪市内で京橋、玉造、谷町4丁目、本町、東大阪からもアクセス良好です。
胃カメラや大腸カメラでお困りお悩みの方、
初めての検査で不安な方や、他の病院でしんどかった方は、お気軽にご相談ください。
《分院》大阪本町胃腸内視鏡クリニック
2022年10月3日開院
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