ABC朝日放送「おはよう朝日です」2016年7月4日放送に中里院長・理学療法士の西崎が出演しました。

TV出演】 おはよう朝日 けさのクローズアップ
「意外な病気の原因にも!『腰曲がり』にならないために」

【要旨】
「腰曲がり」とは医学的には「脊椎後弯症」と呼ばれ、高齢になると増えてくる背中や腰が大きく前に曲がった状態のことです。
痛みを伴い、曲がってしまった背骨の周りの痛みだけではなく、神経にも影響しますので足にも痛みがでることがあります。さらに「逆流性食道炎」などの別の病気にもかかりやすいと言われています。しっかりと予防することが大切です。koshi_magari_obaasan

【「腰曲がり」の原因とは】
● 遺伝的な素因はありますが、一番の原因は若いときからの「姿勢」です。姿勢が悪いと背骨に必要以上の負荷がかかり、どうしても前に曲がってしまいます。
● 年齢が40~50歳くらいになると使いすぎや加齢による変性が起こり、骨や椎間板が弱くなってつぶれたり、ずれたりすることで背骨の変形が進みます。その結果高齢になって腰が曲がったままになってしまいます。sekicyu_01

【「腰曲がり」の状態について】
● 脊柱、つまり背骨は横から見ると頚椎は前弯、胸椎は後弯、そして腰椎は前弯とそれぞれ前後に弯曲しています。人間はこの弯曲によって上体をしなやかに動かすことができます。
● その中でも胸椎の後弯が異常に曲がってしまうと円背や猫背という状態になり、前弯しなくてはならない腰椎までもが後弯になって、いわゆる「腰曲がり」の状態になります。

【「腰曲がり」は女性に多い!その原因とは】
● やはり「女性ホルモン」が影響しています。例えば「骨粗しょう症」などは女性ホルモンとの関係が深いと言われていますが、特に閉経後は女性ホルモンが減って骨粗鬆症になりやすくなり、骨がつぶされやすくなります。さらに女性は筋肉量も少なく姿勢の保持が難しいといわれています。

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【「腰曲がり」によって起きる症状】
● 大きく分けると「関節や筋肉の痛み」と「神経の痛み」に分けられます。
● 後弯になると、曲がった部分の周囲の関節や筋肉に過剰な負担がかかるので、筋肉や関節が原因で腰痛を起こしやすくなります。そして二次的に神経を圧迫するので、腰回りだけではなく足などに神経痛が走ります。
● また、後弯になると「逆流性食道炎」になる確率が非常に高くなるというデータもあります。姿勢がどうしても前かがみになるので、胃や腸を圧迫して胃酸が戻りやすくなり、胃酸が食道に逆流しやすくなります。
● さらに、前かがみになるので「転倒」しやすくなります。高齢の方の場合、非常に深刻な事態になりやすく、転倒して骨折、そこから寝たきりという人も少なくありません。
● さらに「肺」も圧迫するので肺活量が減り、息切れしやすくなり呼吸困難にもなります。

極端に言えば「寿命」にも関係してくる、後弯症はそれほど気にするべき病気なんです。

【「腰曲がり」の予防法】
● 普段から「姿勢を良くする」こと。物を持ったりパソコンを打ったりする時に、背筋を伸ばしておくことです。
● ある程度トレーニングをすることです。特に背筋・腹筋とのバランスも大切ですが、背中が曲がらないためにはある程度の背筋力が重要です。

【リンク:ABC朝日放送 おはよう朝日(7月4日けさのクローズアップコーナー)】






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