月別アーカイブ: 2012年11月

スポーツその3 スキー

スポーツ全般が好きな私はウィンタースポーツとしてスキーも楽しみます。

大学の頃も少なくとも年に1回はスキー旅行に行っておりました。

スキー部の合宿にも飛び入りで参加させてもらったこともあります。

研修医の時に金曜日の仕事後、夜通し車を走らせてスキー場に向かった思い出もあります。

スキーはその楽しさの反面、怪我にも注意が必要なスポーツでもあります。

一度、新雪に足を取られて激しく転倒し、左ひざを損傷して、痛みに歯を食いしばりながら帰ってきたことがありました。

その後、「安静にしてたらいけるかな。」とタカをくくって家で様子を見ていたら、左ひざがありえない大きさまで腫れてきて、病院へ行きました。

先生に、「うん。これはあれやな。もうスイカやな。スイカ並やわ、うん。」と言われ、ぶっとい針で溜まった血を抜かれ、みるみるスイカから元のゴボウに戻った私の左足君。

それでもまた懲りずに行きたくなります。

長男も4歳。

そろそろデビューさせようかな。

 


実家のことその3 父

私の父はもう喜寿を迎えましたが、非常に元気です。

神戸は岡本で母と二人で悠々と引退生活を満喫しています。

背筋がぴんと伸びて、どこへ行くのも歩いてスタスタ。

うちの実家は両親の方針で、車がなかったこともあり、大変な健脚家です。

そんな父ですが、5年前までは孫が一人もいなかったのに、息子3人があれよあれよと結婚し、今では7人の孫のおじいちゃんになりました。

お正月に実家にみんなが集合している写真を、この数年並べてみると、人数の増加がすごい!

久保家、大増殖中であります。

 

 


「かぜ」を知ろうその4

以上が、赤ちゃん~3,4歳くらいまでのこどものかぜのイメージです。

4,5歳になってくると、いろいろな風邪の免疫ができてきて、かぜの時の鼻水の量が減ってくること、鼻がかめるようになることなどから、鼻水に押し負けるようなこじらせ方はずいぶん減ってきます。

かぜをひいても少し余裕をもって見れるようになるのもこの頃かと思います。

入院の頻度もぐっとへってきて、「うーん、うちの子も強くなったな」と感慨深い思いにひたる親御さんも多いものです。

ところで、このくらいの年齢から目立つようになるのがマイコプラズマです。

え!今うわさのマイコプラズマ!!

肺炎起こすやつでしょ?

このブログを読まれている方は、マイコプラズマ=肺炎ではないことはもうお分かりのことと思います。

マイコプラズマがどこまで侵入するかで肺炎になるかどうかが決まるのであって、マイコプラズマにかかれば必ず肺炎になるわけではないということを。

実際、マイコプラズマはかぜと同様に自然治癒の傾向が強く、多数はかぜとして知らない間に治っているのです。

そしてかぜと同様、一部はこじらせてマイコプラズマ気管支炎やマイコプラズマ肺炎となるわけです。

悲しいかな、マイコプラズマほど抗生剤の乱用の被害を受けた病気はありません。

マイコプラズマは確定診断が難しく、かぜで受診した患者さんたちに「マイコプラズマ疑い」として、抗生剤が乱用されてきました。

結果として、もともとマイコプラズマに対して使用されてきたマクロライド系の抗生剤は大半が耐性となってしまいました。

もともと外来で飲み薬で治療ができていたマイコプラズマ気管支炎や肺炎のこどもで、入院での点滴抗生剤治療を要する例が多くなってきています。

抗生剤の乱用が、病気の怖さをどんどん広げたもっとも代表的な病気、それがマイコプラズマといえます。

ここで、マイコプラズマが変わり者、と言われるゆえんをお話しします。

①かぜはかかればかかるほど免疫ができて症状が軽くなるのに、マイコプラズマはあまり免疫のない乳幼児より、小学校以降の学童や青年で症状が強い。

②ウイルスのかぜのように自然に治る傾向が強いくせに、細菌のように直接やっつける抗生剤がある(すごい速度で耐性化が進んではいますが)。

③前述の細菌に効果的な一般的な抗生剤が効かず、独特の抗生剤が効果を発揮する。

仮にマイコプラズマであったとしても、「かぜ」の範疇でとどまっている間はかぜ薬で様子をみて、空咳がひどい場合、発熱が続く場合にはマイコプラズマ用の抗生剤をしっかり使う。

これを地域全体で押し進めていくことで、耐性化を改善させ、いざマイコプラズマ肺炎になっても、外来の飲み薬で治せるような時代に戻していかねばなりません。

「かぜ」を知ろうのコーナーでは、4回にわたって「かぜ」や「RSウイルス」、「マイコプラズマ」などについて話をしてきました。

「肺炎にならないように」、「こじらせないように」という医者や親御さんの親切心から始まった抗生剤の乱用は、長い時間の中で耐性化、難治化という細菌やマイコプラズマからの手痛い反撃をくらう事態となりました。

かぜの初期から内服の抗生剤をしっかり使用しても、肺炎の発生は予防できないという事実が大規模な研究で明らかになってからずいぶんたちます。

21世紀になった今日、抗生剤の内服で肺炎が防げるなら、肺炎で入院しているこどもたちなど今や一人もいなくなっているはずです。

使うタイミング、それがつまり重要なのです。

「肺炎にならないように」から「万が一肺炎になったときしっかり治せる薬があるように」への意識の改革、医学的には当たり前のこの事実を、みんなで共有する必要があります。

これを達成するためには地域をあげて、みなさんの理解と協力が必要です。

たくさんの命を救う抗生剤。

これからもたくさんの命を救える切り札でありますように。

最強の子育て地域を目指して。


「かぜ」を知ろうその3

かぜは自分の力で治るものとは言いながら、大量にウイルスを含んだ鼻水に徐々に押されていき、いよいよ奥へと侵入を許してしまう場合もあります。

喉の奥へ侵入を許せば気管支炎や肺炎へ、鼻の奥に侵入すれば副鼻腔炎(蓄膿)へ、耳の奥に侵入すれば中耳炎へ。

こうなると、一呼吸おいて細菌が騒ぎ始めます。

ん?突然細菌の話が出てきましたが、こやつら一体どこから来たのでしょう?

実はこの細菌、普段からずっとわれわれの体の中、鼻や喉で大人しく住んでいるのです。

いつもの場所にいるうちは無害なのですが、ウイルスが突破口を開くと便乗して違う場所に侵入し、ゆっくりと悪さを始めます。

細菌性肺炎や細菌性中耳炎の原因が、実は普段自分の中に飼っている細菌たちだと聞くと驚かれるでしょうか?

ほとんどのかぜは長引いてもかぜのまま治っていきますが、約5~10%はこのように途中から細菌が加勢していくパターンとなります。

細菌はウイルスと違い、適正な抗生剤で数を減らすことができます。

抗生剤の使用で病気を乗り越えた後、細菌はまた元の場所にだけいる状態へと戻り、その際必ず少しだけ耐性化(抗生剤に抵抗力を持つ)が進みますが、背に腹は代えられません。

抗生剤を乱用することは将来悪さをするかもしれない自分の中の細菌をどんどん鍛えてあげる作業ともいえます。

われわれ小児科医にとって、抗生剤の適正使用はこどもたちの未来を守るための急務です。

その4へ続く

 

 

 

 

 


「かぜ」を知ろうその2

そんな無数にあるかぜのウイルスのひとつに「RSウイルス」があります。

珍しいウイルスでもなんでもなく、冬場にはその辺に大きい子や大人も含めてたくさんのRSウイルスのかぜがいます。

何回かかかっていくうちに症状が軽くなり、小学校に入るころにはふつうの鼻かぜ程度になっていくのですが、赤ちゃんが人生で初めてかかった、なんて時に、非常にしんどくなりやすいかぜのウイルスです。

RS肺炎で入院になる赤ちゃんが誰にうつされたかというと、つきそいで来た元気でぴんぴんしている鼻かぜの5歳になるお姉ちゃん、なんてパターンがあるわけです。

赤ちゃんで、多量の鼻水症状が長引くときや、気管支炎になっている時は敵の正体をはっきりさせて、今後の見通しを立てるためにも有用な検査かと思います(結果が陽性でも治療法が変わるわけではありませんが)。

「かぜ」ですんでいる段階では、検査をしても診断名が「かぜ」から「RSかぜ」に変わるというくらいしか恩恵はないかもしれません。

このRSウイルス、たしかにやっかいなかぜのウイルスですが、ややもすると迅速検査が一人歩きしすぎている感もあります。

「検査をしたら、かぜではなくRSだった。」というのは間違った説明で、これは「その1」でお話ししたように、いくらRSだろうが鼻と喉だけに留まっていれば、それはRSによるかぜなのです。

残念ながら、RSウイルスも直接やっつけるお薬はなく、かぜ薬による対症療法に加え、頻繁な鼻水吸引が有効です。

検査もインフルエンザ同様、鼻の奥に綿棒を入れる、こどもにとってはうれしくない検査ですので、必要な子にだけ行うよう私も心がけています。

その3に続く。

(医療保険上も外来では乳児(1歳未満)にしか適応はありませんが、かぜをこじらせて入院が必要になると、入院の部屋を決めるためにもRSかどうかの検査が必要になることもあり、外来のみの開業医よりも入院設備のある病院では1歳の枠を超えて検査をしている例が多いのが実情です。)


「かぜ」を知ろうその1

小児科外来で最も多いかぜ。

たかがかぜ、されどかぜ。

この「かぜ」を知ろうのコーナーでは、あまり厳密な話や、まれな話は横においておいて、みなさんにぽわーんと何となくのイメージをつかんでもらうことを目標に書きたいと思います。

最初に必要な知識を少しだけ。

①細菌は適切な抗生剤で直接やっつけることができる!

②ウイルスはやっつける薬がない!

例、RSウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルス、以下名もなきウイルスを含め無数。

例外 インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルスなどごく少数。

③風邪のウイルスのそっくりさん、マイコプラズマは変わり者。

「かぜ」とは、「かぜのウイルスが鼻や喉だけにとどまっている状態」と考えるとイメージしやすいと思います。

気管支まで侵入されれば気管支炎、肺まで侵入されれば肺炎となります。

つまり、「かぜ」、「気管支炎」、「肺炎」などの言葉は、「今戦っている場所」あるいは「どこまで侵入されているか」を表しているといえますね。

どんなウイルスか、敵の正体まで分かると、「インフルエンザ肺炎」や「マイコプラズマ気管支炎」など、場所の前に敵の名前がついてくるわけです。

インフルエンザやマイコプラズマも鼻や喉などの上気道だけにとどまっている状態は、広い意味でのかぜ症候群に含まれ、「インフルエンザかぜ」などと言ってもいいのでしょうが、普通はかぜを省略してインフルエンザなどと呼びますね。

治療で一番大事なのは実は何ウイルスか、ということよりもどこまで入り込まれているか、という「場所」なのです(インフルエンザなど特効薬がある一部の風邪を除いて)。

「保育園で肺炎の子がいるのですが、うつりますか?」というご質問がありますが、かぜのウイルスや、肺炎のウイルスというものがある訳ではなく、どこまで侵入されるかによります、というのが答えになります。

かぜのウイルスは細かく分類すれば数百種類にも登り、熱がメインのかぜ、鼻水がメインのかぜ、数日で終わるかぜ、2週間以上かかるかぜまで様々です。

このことが同じ「かぜ」でも、前回は軽かったのに、今回は全然よくならないなんて複雑な事態を引き起こすわけです。

さらに、何度も何度もかかるうちに熱にしても鼻水にしても治るまでの日数にしても、全て徐々に軽くなります。

大人のわれわれの感覚の「かぜ」と小さい子供の「かぜ」は同じ原因ウイルスでも全くしんどさが違うようにみえてしまいます。

乳幼児で長引きやすいのはそう、圧倒的に「鼻水がメインのかぜ」です。

あふれんばかりの鼻水が何をしても収まらず、喉の後ろにたれこんで痰のからんだ激しい咳、わが子でも見ていてつらくなるパターンのかぜです。

ぜひ、「鼻水とのたたかい」のブログも参考にしてください。

その2に続く。


家族のことその1 次男誕生

10月6日、開業して本当に間もないこの日に我が家に新しい家族がやってきました。

初めてのお休み初日に生まれてきた親孝行な次男。

4年ぶりの小さな新生児に妻も最初は壊れ物を触るような扱いでしたが、みるみる母乳でムチムチbabyへの一途をたどり、1か月検診では完全に一つの豚まんへと進化を遂げました。

長男の時にはほんの少し泣いただけですぐに飛んで行ってだっこしていましたが、二人目はどうしてもそうはいかず、ついついほったらかしの時間が多くなります。

二人目の子育てはやはりいろいろ気持ちには余裕がありますが、時間的には大変ですよね。

毎朝長男の幼稚園バスへの時間と格闘している妻。

空気を読んでいるのか、朝はあまりぐずらない次男。

そんな中、うっかりうんこをもらす長男。

見なかったことにして出勤する私。

毎日が修羅場です。


子育てその3 お父さんの出番

動物界において、オスというのは子育てには必須でないと言われることがあります。

人間の場合はどうなんだろう、と考えてみると、確かに2歳になるぐらいまでは長男から何かを求められたことはないような。

おっぱい飲んだり、甘えたり、妻にべったりで、1歳前後の頃など、妻がお風呂に入っている間、号泣し続ける息子をどうすることもできずの日々。

ああ、この子の世界には母親と自分しかいないんだろうなあ、と感じていたのを思い出します。

しかし、2歳前後から徐々に父親の出番が!

公園に行って一緒に走り回ったり、アクロバティックな高い高いをしたり、こういうのはやはり男親の得意なところ。

今月4歳になった長男は現在、戦隊ヒーローものに大ハマリ。

暇さえあれば、激しい戦いごっこを延々とさせられます。

妻には戦いごっこを挑まないので、どうやらようやく私は確固たる地位を確保したようです。いつも悪役ばかりの担当ですが・・・。


実家のことその2 兄弟2

3人兄弟の末っ子で育ったため、小さい頃から遊び相手に困ったことはありませんでした。

まだ幼稚園ぐらいの頃、3人でふざけて、確かふとんを積み上げて山のようにして遊んでいたのですが、調子に乗って部屋の電気を割ってしまいました。

父に怒られ、3人で家の前に立たされた記憶が今も残っています。

先日、実家に帰った時にその話をしていたら、どうも続きがあったようです。

父が3人を立たせて、やれやれと思っていたら、しばらくして見ると全員いなくなっている!

探しに行くと近くの公園で3人で遊んでいたそうです。

子供は集団になると大幅にパワーと勇気が増しますね。

子だくさんのお父さん、お母さん、本当に尊敬します。


スポーツその2 テニス合宿

淀川キリスト教病院の小児科にはテニスを楽しむドクターが多くて、毎年淡路島に一泊二日のテニス合宿がありました。

私は中学・高校とクラブでやっていたのですが、腕前はイマイチ。

それでも淀キリ時代は暇をみつけてスクールにも通ったり、同僚で仕事後にナイターテニスを楽しんだり。

病院を移ってからはめっきりテニスから遠ざかってしまいましたが、またタイミングが合えば合宿に参加したいと思います。

合宿と言うとすごいのを想像されそうですが、みんなすぐに疲れて休憩するダラダラ合宿でしたよ。