風邪やワクチン、アレルギーを語る上で大切な「免疫」というものについて、大ざっぱにお話しをしてみたいと思います。
免疫とはすなわち、「病気から体を守る軍隊」であります。
オギャーと産声を上げた赤ちゃんの頃は、自分の軍隊はまだまだ弱小で、お母さんから生まれる時にもらった「借り物の軍隊」に守ってもらっている状態です。
さて、生後半年くらいすると、だんだんお母さんからもらったこの「借り物の軍隊」も減っていき、いよいよ自分の軍隊が主役になっていきます。
最初は軍隊といっても町内会のパトロール程度。
免疫とは、最初から強いわけではなく、たくさんの敵と戦うごとに戦い方を覚えて強くなっていくものなのです。
特に、保育園や幼稚園に行き始めると、みんなどんどんと風邪をひきます。
風邪をひとつひくたびに、その風邪に対して一回り免疫が強くなります。
集団生活は、今まで体験したことのない敵たちと出会う絶好のチャンスであり、風邪をひくことで、その風邪との戦い方を覚えていくのですね。
逆に、保育園や幼稚園のうちに一通りの風邪を経験して、軍隊を鍛えておかないと、小学校に入ってから頻繁に休むというはめになってしまうかもしれません。
「風邪をひいた」、「また熱が出た」と、特にお仕事をお持ちのお母さんは、お子さんの心配だけでなく、仕事の心配も毎度しなければならずうんざりすることもあるかと思いますが、「風邪のひき損はない」という言葉を胸に、必ず終わりが来ると信じて頑張っていただきたいと思います。