日別アーカイブ: 2015年1月28日

子育てその20 学ぶとは真似をすること

「学ぶ」という作業のほとんどは「真似る」ということだと思います。

漢字を学ぶ時は、最初は下書きをなぞって真似することから始まります。

私の大好きな将棋もまずは先人達の真似、すなわち決まった定跡を覚えてその通りに指すことから始まります。

スポーツでは先生のフォームを真似することから始まりますね。

子どもを見ていると、とにかく周りの大人やお兄ちゃん・お姉ちゃんの真似をしたがります。

真似をして、失敗して、真似をして…。

これを繰り返していく内にある日できるようになっていてビックリさせられます。

小さい子で、それを一番実感するのは言葉の発達です。

考えてみれば、聞いたことのない言葉はしゃべりようがありません。

言語というのは、誰かに言われた言葉を真似して身に着けていくのです。

私は、あまりにも小さい時期からたくさんの習い事をさせたり、たくさんのおもちゃを与えて、「小さい子どもの脳にたくさんの刺激を与える。」、とか、「小さいうちからみっちり習わせていると才能が開花する。」、とかいう触れ込みはあまりピンとこないのですが、言葉だけは別と思っています。

小さいうちから目と目を合わせて、それこそあふれんばかりにたくさんの言葉をかけてあげること、これは親から子どもへ大事な贈り物のの一つなのです。

赤ちゃんのうちから、たくさんたくさん話しかけてあげてください。

そういえば、うちの長男(当時4歳)が随分いっちょ前にしゃべるようになった頃、妻が言った冗談をそのまま真似してよく私に言ってきていました(イントネーションもそのまま)。

「パパおならくさすぎてびっくりするわー。」

・・・。


医者という仕事その4

小児科外来という場所は他の科の外来とはずいぶん違う。

もちろんしんどい子ども達も多いのだけれど、例えば乳児健診の診察室には笑顔や笑い声が響いたりもする。

お母さん達が心穏やかでいられる場所ならば、子ども達も自然と笑っていられるだろう。

くぼこどもクリニックはどうなったら何かを成し遂げたと言えるのか。

私が診た子ども達が将来親となり、その子どもをまた予防接種や健診でクリニックに連れてきてくれたら。

その時は、きっとやってきたことが間違っていなかったと思えるだろう。

未来あふれる小児科に携わる喜びを感じながら、この地域の子ども達からまた新たな小児科医が出てくるのを楽しみに。