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森田内科・胃腸内科のミッション
地域医療に貢献して、人を幸せにする。)
人:患者さん、チームの仲間、大切な家族と自分自身

高槻市城南町にある、胃カメラ・大腸カメラから一般内科まで幅広い診療を行うクリニック、森田内科・胃腸内科のブログです。
このブログでは当院に関心あるすべての方に、当院とここで働くスタッフの“今”を知って頂くために、日々思うことを医療にこだわらず“そこはかとなく”綴ったものです。

→:8時間

(今回は併設する関連施設、森田内科に関するブログです。)
突突然ですが明日(2011/9/11)、51歳になります! 孔子は「吾、十五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順(したが)う。七十にして心の欲する所に従えども‘のり’をこえず。」と言いました。孔子より10年遅れましたが、40歳で内科・胃腸科クリニックを開業することが出来、多くの方々に支えられ、今ここに達することが出来ました。矢沢永吉の名言に「人生とは失うものを増やしていくゲーム。」というのがありますが、これまで医師として本当にいろいろな現場で、いろいろな仕事をして来ました。その中で、結局自分に残されたものは、「内視鏡」と「内科の外来診察」でした。今では「この2つの仕事で少しでも沢山の患者さんに貢献する。」ことが自分の天命であると思える様になってきました。昔から仕事は好きで、夜遅くまで先輩や後輩と大学に残って仕事をするタイプでしたが、50歳を過ぎた今では、無理をすると翌日の仕事効率が明らかに低下する様になりました。
ある研究では、週35時間(1日7時間週5日労働)働くグループと週60時間(1日12時間週5日労働)働くグループの生産性を比較すると、当初週60時間のグループの方が高い生産性を示しますが、週60時間のグループは日を追うごとに生産性が低下してしまい、4週以降では週35時間のグループの方が高い生産性を示す結果となりました(図1)。一方で、労働時間が増えるに従って、実際の仕事より多くの仕事をしたと思う‘錯覚’が生じることも明らかになりました(図2)。他の研究結果でも週の労働時間が40~50時間を超えると生産性が低下することが明らかにされています。これらは仕事量を測定し易い製造業でのデータで、一概に医療に当てはめることは出来ませんが、興味深いデータであることには間違いありません。一方で、労働時間短縮が直接的に生産性に寄与するわけではなく、余裕のできた時間を利用して、休息をとり心身の負担を軽減させること、学習により意欲を向上させることが重要とする報告もあります。
エビデンスからは労働時間は残業無、1日8時間で週5日間集中して働き、仕事のインターバルは12時間以上、睡眠時間は7時間以上、仕事に対する意欲を維持するために運動や自己啓発に励むというのが正しい職場環境であり、正しい労働者の姿である様です。






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