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オンライン診療について

オンライン診療について

オンライン診療とは、医師と患者間において、情報通信機器を通して、患者の診察および
診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為であると
厚生労働省の指針により定義つけられています。
オンライン診療では、得られる情報が視覚および聴覚に限られる中で、可能な限り、疾病の見落としや誤診を防ぐ必要があることや、医師が患者から心身の状態の適切な情報を得るために、日頃より直接の対面診療を重ねるなど、医師と患者間で信頼関係を気づいておく必要があることから、初診については、原則対面による診療を行うべきである。
したがって、オンライン診療においては、初診は直接の対面診療を行うことや直接の対面診療を組み合わせることが原則であるが、 禁煙外来などの例外も許容されている。
禁煙外来については、定期的な健康診断等がおこなわれる等により、疾病を見落とすリスクが排除されている場合であって、治療によるリスクが極めて低いものとして、患者側の利益と不利益を十部に勘案した上で、直接の対面診療を組み合わせないオンライン診療を行うことが許容されております。
オンライン診療の適切な例としては、生活習慣病等の慢性疾患について、定期的な直接の
対面診療の一部をオンライン診療に代替し、医師および患者の利便性の向上を図る例や、
生活習慣病等の慢性疾患について、定期的な直接の対面診療にオンライン診療を追加し、医学管理の継続性や服薬のコンプライアンス等の向上を図る例などであります。
当院では、CURONという信頼性のあるオンライン診療システムを用いて、オンライン診療の実施に当たっております。まずは、CURONに登録していただくと、オンライン診療の適応があるかどうかを判断しまして、お返事させていただきます。


京都市胃がん検診(胃内視鏡による)とレーザー内視鏡

2018年11月1日より京都市の胃カメラによる胃がん検診が,50歳以上が
3,000円で、70歳以上は無料で受けられるようになりました。今までは、保険所などで
バリウムによる胃がん検診がされていましたが、それに代わるものです。胃カメラによる胃がん検診は、保険所ではなく指定された医療機関で予約をして受けることができます。
また、京都市胃がんリスク層別化検診(ABC検診)も2017年より受けられるようになっております。この検診は、血液検査でピロリ抗体検査とペプシノーゲン検査が500円で受けていただけます。
胃がん検診に使用される胃カメラ(胃内視鏡システム)は、日々進化しております。
特に注目されるのが、レーザー光源搭載の次世代内視鏡システムです。当院では、FUJIFILM製のLASEREO 7000システムを駆使して胃がん検診を行っております。
レーザー光源搭載のシステムの特徴としては、2つのレーザー光という発想です。1つは、蛍光体を発光させて白色光照明を得るための励起光として使用する“白色光用”、そしてもう1つは
血管や表面構造の高コントラスト画像を得るための”BLI用”の2波長のレーザー光源を搭載しております。
発光強度比を変えて照射し、さらに画像処理を組み合わせることで、最適な画像が得られます。
BLI(BLUE LAZER IMAGING)とは、短波長レーザー光の照射により得られる高コントラストな信号に対して画像処理を行い、血管や表面構造などの観察に適した画像を表示します。
BLIとは別に、LCI(LINKED COLOR IMAGING)画像がみられます。LCI画像とは、赤みを帯びた色はより赤く、白っぽい色はより白くなるように色の拡張、縮小を行い、粘膜の微妙な色の違いを強調して、炎症診断をサポートします。
このような最新型の胃内視鏡機器を使用することにより、胃がん特に早期胃がんの発見につながることが期待されます。胃がんばかりではなく、早期食道がんやH.pyloriに感染しているかどうか(未感染か現感染か除菌後かなど)の特徴的な胃内視鏡所見が得られます。
ぜひこの機会にレーザー光源搭載の次世代内視鏡システムによる検診を受けて見られては、いかがでしょうか。


ビタミンC誘導体とは?

ビタミンC誘導体とは?

 

ビタミンC(L-アスコルビン酸)は、活性酸素の除去やニキビの色素沈着の防止・メラニン色素抑制など様々な効果が期待されます。そのため美肌や美白の為には欠かせない”美肌ビタミン“と呼ばれる成分ですが、安定性が低くて空気に触れると酸化しやすく、水に溶かすと活性を失い、またビタミンC自体が肌への吸収がされにくいという性質を持っています。この美肌効果を得るためには、いかに皮膚内に届けて活性化できるかが、問題になってきます。

 

このようなビタミンCの弱点を改良した物がビタミンC誘導体です。ビタミンC誘導体は、角質層への透過を良くし、肌に吸収されてからメラニン色素に近い距離で酵素反応によってビタミンCに変化し、しかも長時間活性を持続する性質があります。

 

ビタミンC誘導体には、水溶性ビタミンC誘導体と脂溶性ビタミンC誘導体、そして進化型のビタミンC誘導体とがあります。

 

「水溶性ビタミンC誘導体」の特徴としては即効性であり、短期間で皮膚に吸収されてビタミンC本来の効果が期待できます。元々壊れやすく吸収率も低いビタミンCを、リン酸と結合させることにより皮膚への吸収率を高めて効果を持続させ、ビタミンC本来の特性を生かせる状態に改良したものです。

 メラニンの生成をおさえながら新陳代謝をアップしてメラニンの排出を助け、色素沈着の改善を促します。また、皮脂分泌のコントロールや肌をなめらかにする作用など、ざらざら肌・オイリー肌・にきび肌から大人の肌ケアにも効果が期待されます。しかし皮脂の分泌を抑える作用によって乾燥しやすい肌になったり、敏感肌の人には逆に乾燥しやすくなったり、また、刺激を与えてしまうこともあるようです。

特に乾燥肌、敏感肌、炎症のある肌の方は使用に際して注意が必要です。水溶性ビタミンC誘導体は、化粧水や美容液などローションタイプの化粧品に配合されます。

水溶性ビタミンC誘導体の種類には「リン酸アスコルビルナトリウム」(APS)と「リン酸アスコルビルマグネシウム」(APM)等があります。現在、美容皮膚科で使われているリン酸型ビタミンC誘導体の配合目安は5%です。これはお肌の乾燥が比較的少なく、ニキビや皮脂の抑制効果、抗酸化効果が効率よく得られる濃度が5%という報告があるからです。

 

 

本来、水溶性であるビタミンCに油分を結合させて脂溶性にすることで、エマルション状態においても配合可能としたビタミンC誘導体が「脂溶性ビタミンC誘導体」です。油に溶けやすい性質をもつもので、クリームやジェルなどに配合しやすいビタミンC誘導体です。「脂溶性ビタミンC誘導体」は、肌への刺激が少なく真皮まで浸透するために、メラニンの生成を抑制し排出を助け、細胞を活性化させて新陳代謝を促進する効果が期待されます。特に敏感肌・乾燥肌の方や、大人のトラブル肌の改善に有効なビタミンC誘導体です。水溶性に比べて即効性はありませんが、水溶性ビタミンC誘導体よりも皮脂膜や角質層への吸収率が高いという性質があります。高い濃度でも刺激が少なく安定性にも優れているなどの特徴も持っています。また効果の持続性も水溶性ビタミンC誘導体に比べて高いようです。 保湿性も高く肌を乾燥から守る効果も期待できます。

 脂溶性ビタミンCはオイルに馴染みやすい性質からクリームやジェルタイプの化粧品に使用されています。脂溶性ビタミンC誘導体には「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル」(VCIP)、「パルミチン酸アスコルビル」があります。化粧品配合推奨濃度は、5%です。

 

進化型ビタミンC誘導体・アプレシエ・APPSとも呼ばれているこの「新型ビタミンC誘導体」は、リン酸型ビタミンC誘導体にパルミチン酸を付加し親油性を獲得した一番新しいビタミンC誘導体です。

安定したビタミンC誘導体として定番のリン酸型ビタミンC誘導体を、さらに機能性の高いビタミンCを目指して開発したのが、“APPS”

(アプレシエ;高浸透型リン酸型ビタミンC誘導体)です。ビタミンCをいかにお肌の深部まで持続的に、大量に安定供給させるのかが、開発ポイントです。従来のリン酸型ビタミンC誘導体では、イオン導入をしないと真皮まで十分にビタミンCを届けることができません。しかし、APPSでは外用塗布のみで真皮まで到達できるのです。

真皮まで入るという事実は、真皮でのケアが重要な“しみ”や“しわ”に対する直接的なアプローチが可能になります。

外用塗布で真皮まで浸透するAPPSは真皮でビタミンCに活性化し、コラーゲン合成で重要な役割を果たします。また真皮のメラニンの還元にかかわるため、”シミ””シワ””肌の張り“をトータルサポートします。水溶性ビタミンC誘導体の最大の特徴「即効性」と、脂溶性ビタミンC誘導体最大の特徴「真皮への浸透力」をあわせ持ち、更に、肌への刺激や乾燥の心配もなく、美白効果はもちろん、長期間使用することによるしわやハリの改善などのアンチエイジング効果も期待されます。脂質にも水分にも良くなじみ角質層への浸透力にも優れ、その浸透力は水溶性ビタミンC誘導体の100倍とも言われているほどです。

保湿力を高めて皮脂分泌を抑制し、細胞の奥まで浸透し活性酸素の除去、皮膚を活性化しコラーゲンの合成を促進、肌本来の働きを取り戻すなどの効果が期待できます。乾燥からくるニキビ肌の改善効果も期待されます。ビタミンC誘導体は強い抗酸化力で美肌の大敵「活性酸素」の発生を抑え、皮膚の抗酸化作用を高めます。そしてメラニン色素の生成を抑制し、さらに新陳代謝を高めて、シミやくすみの改善に効果が期待されます。 コラーゲンの生成を促進する効果もビタミンCの特徴です。しわやはりの改善も期待されます。

そして、ビタミンCの持つ消炎症作用や皮脂分泌のコントロール作用などによるニキビ改善、コラーゲンの生成促進によるニキビ跡改善効果も期待されます。APPSの化粧品配合推奨濃度は、1%~2%です。

 


風疹ワクチンの成人女性等への公費負担が始まる。

 

風疹(ふうしん)は、風疹ウイルス(rubellavirus)によるウイルス感染症で、集団生活に入る1~9才の子供に多く発生し、発疹、発熱、リンパ節の張れなどが主な症状です。症状は比較的軽く三日で良くなるので「三日はしか」とも言われ、症状もない人もいます(不顕性感染:15~30%)。
 また大部分の人は、一度かかると二度とかかることはありません(終生免疫)。
 風疹の潜伏期間は2~3週間で、飛沫感染によって人から人に移ります。このため
風疹に感染したら学校へは行けません。学校保健法によって、発疹がなくなるまで出席停止が義務付けられています。

 

妊娠初期の妊婦さんが感染すると胎盤を介しておなかの赤ちゃんも感染し、赤ちゃんが難聴・眼異常・心疾患などの障害を持つ先天性風疹症候群になることがあります

1994年、日本は予防接種法を改正し、ワクチンを接種する対象を1~7歳半(12ヶ月~90ヶ月)の男女に変更しました。その後風疹の大流行はなくなりましたが、昨年から複数の地域で局地的な流行が見られます。

予防接種法改正によってその後の風疹の大流行はありませんが、1994年当時7才半を越え中学生までの女性は、定期接種を受ける機会が少ない「谷間世代」となってしまいました。
 厚生労働省は、この谷間世代(1979~1987年生まれ)に対して、2003年9月まで一部公費負担にして接種を呼びかけました。
 しかし全国の20~39歳の約520万人(うち女性は約70万人)が風疹に対する免疫を持っていないと推計されています。
 「谷間世代」は、2004年で16~25才になり、現在子供を産む年齢を迎えています。妊婦さんが感染することによる、先天性風疹症候群の発生を防ぎ、脳炎などの重い合併症が比較的多いと言われる自然感染を防ぐこと、それから 症状が重くなることが多い成人の感染を防ぐことが重要です。

 

そこで感染者が拡大中の風疹のワクチン予防接種で、府は23日、妊娠を望む19歳以上の女性や妊娠中の配偶者がいる男性を対象に6月1日以降、助成を検討していると明らかにしました。独自助成をしている市町村に府が助成するとのことです。まだ詳細は、発表されていませんが、該当される方は、ぜひこの機会に風疹ワクチンの接種を検討されては、いかがでしょうか。

ただし、風疹単独ワクチンが現在品薄の状態であり、麻疹風疹混合ワクチンによる接種となる見込みです。