インフルエンザは罹患している人ののせき、くしゃみなどで空気中に放出されたウイルスを吸い込むこと(飛沫感染)やインフルエンザにかかっている人の手に付いたウイルスが器物を介して(接触感染)感染が広がっていくこともあります。
日常生活でできる、インフルエンザの予防方法としては、
· 栄養と休養を十分取ることで抵抗力を高める。
· 人ごみを避け、外出する際にはマスクの着用。
· 室内を加湿器などで適度な湿度に保つ。
· 手洗いうがい。
などがあげられます。
一方、医療機関で行えるインフルエンザ予防としてはワクチン接種があります。
ただ、正確にはワクチンに予防の効果はありません。
インフルエンザはウイルスが体の中に入って増殖し、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛みなど特有の症状が発症します。
ワクチンでは「ウイルスが体の中に入って増殖すること=感染」を、防ぐことはできませんが、「インフルエンザによっておこる症状=発症」を、抑える効果が一定程度認められています。
さらに、インフルエンザ発症後、肺炎や脳症などの重い合併症が現れ、入院治療を必要とする場合や死亡する場合があります。
これをインフルエンザの「重症化」といいます。
特に基礎疾患のある方や高齢の方に重症化する可能性が高いと考えられています。
ワクチンの最も大きな効果は、この重症化を予防する効果です。
ワクチンの予防効果が期待できるのは、接種した2週間後から5カ月程度までと考えられています。
ワクチン接種による効果は出現するまでに2週間程度かかりますので、予防接種を受けようと考えている方は、早めに受けることをお勧めします。