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2020年 「適応障害の漢方治療について」 – 李漢方内科・外科クリニック 医師 李 向軍 先生

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適応障害の漢方治療について、李漢方内科・外科クリニック東文中醫クリニック・新橋の院長 李 向軍 先生にお話を伺いました。

適応障害(5月6月病)の症状を教えてください。

なかなか寝付けない、寝ても夜中に目が覚めてしまうなどの不眠や、今まで楽しめていた趣味が楽しくなくなるなど意欲の低下が見られます。

適応障害(5月6月病)の原因は何ですか?

医学的には「適応障害」にあたり、入学したばかりの大学生や新入社員に起こりやすい病気です。新しい人間関係が上手く築けない、自分のスキル不足などで思ったように成果が出せない、仕事内容が合わないなどが原因となります。ベテラン社員でも異動や昇進などでストレスが高くなると病気になる場合があります。
また6月は梅雨の時期と重なり、気圧の変化が自律神経に影響を与えるので、6月病が起こりやすくなります。

適応障害(5月6月病)になりやすい人の特徴を教えてください。

緊張しやすい人、自分に自信のない人がなりやすいです。

適応障害(5月6月病)の漢方での治療方法にはどんなものがありますか?

軽い鬱や気分障害、意欲の低下などには、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)が、緊張を緩和し睡眠の質を改善するので、効果があります。
梅雨の時期に症状が表れる5月6月病には、体の水分が停滞しやすいので、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう:めまい・頭痛)か、六君子湯(りっくんしとう:お腹を整え気力を上げる)を合わせた方が、より一層効果が期待できます。

どういった場合に漢方薬を使用したらよいですか?

西洋医学の薬の副作用が心配な方は、心療内科などを受診する前に漢方を試してみるとよいでしょう。


――――――本日は、ありがとうございました。

お話を伺った先生: 李 向軍 先生(李漢方内科・外科クリニック / 東文中醫クリニック・新橋

【略歴】

  • 平成8年  中国吉林省延辺大学医学部卒業
         中国吉林省吉林市立病院勤務
  • 平成17年 日本国医師予備試験合格、
          神戸大學医学部5年生に特別編入、実地修練
  • 平成18年 日本国医師国家試験合格
          神戸大学病院研修医
          神戸大学病院糖尿病内科に入局
  • 平成20年 兵庫県立尼崎病院東洋医学科勤務
  • 平成21年 兵庫県立尼崎病院東洋医学科、糖尿病内科勤務
  • 平成22年 新須磨病院糖尿病内科外来勤務
  • 平成23年 中国中日友好病院などで中医の研修
  • 平成25年 西宮北口にて李漢方内科・外科クリニック開院
  • 平成26年 中国上海复旦大学付属腫瘍病院中西結合科、
         上海中医薬大学付属龍華病院短期研修

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