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感染症(インフルエンザ)特集2023/ 2024 特徴と予防について

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インフルエンザとは

インフルエンザの流行は、日本では例年11月下旬~12月上旬に始まり、翌年1月~3月に増加して4月~5月に減少しています。

インフルエンザウイルスに感染することで、38℃以上の発熱・頭痛・関節痛・筋肉痛・倦怠感等の症状が急速に現れるのが特徴です。重症化した場合、まれに急性脳炎(お子様)や肺炎(ご高齢の方や免疫力が低下している方)を伴うことがあります。

普通の風邪は、様々なウイルスによって起こり、のどの痛みや鼻汁・くしゃみ・咳などの症状が中心で、全身症状はあまり見られません。

インフルエンザの場合 かぜ(普通感冒)の場合
初発症状 発熱、悪寒、頭痛 鼻咽頭の乾燥感 および くしゃみ
主な症状 発熱、筋痛、関節痛 鼻汁、鼻閉
悪寒 高度 軽度、きわめて短期
熱、および熱型(期間) 38~40℃(3~4日間) 平熱~微熱
全身痛、筋肉痛、関節痛 高度 ほとんどない
倦怠感 高度 ほとんどない
鼻汁、鼻閉 後期より著しい 初期より著しい
咽頭 充血 および ときに扁桃腫脹 充血
結膜 充血 アデノではある
咽頭結膜熱では特にひどい
合併症 気管支炎、インフルエンザ肺炎
細菌性脳炎、脳症
まれ
病原 インフルエンザウイルスA、B ライノウイルス、アデノウイルス、コロナウイルス、RSウイルス、パラインフル エンザウイルス、インフルエンザウイルスC
迅速診断法 あり 1部のウイルスで『あり』

季節性インフルエンザと新型インフルエンザの違い

季節性インフルエンザは、ウイルス粒子内の抗原性の違いからA型・B型・C型に分けられています。
A型は原因となる抗原性が小さく変化しながら毎年世界中のヒトの間で流行しています。38℃以上の高熱、悪寒、関節・筋肉痛などが特徴です。多くの変異株が存在し、増殖力が速く、しかも感染力が強いので流行しやすいのが特徴です。
B型は突然変異を起こしにくく、A型の様に世界的な大流行を起こすことはありませんが、症状は重く、数年おきに流行して猛威をふるいます。
C型は感染しても軽症で済むことが多く、免疫を持っている人が多いのが特徴です。

一方、時としてこの抗原性が大きく異なるインフルエンザウイルスが現れます。これを新型インフルエンザといいます。
多くの人が免疫を獲得していないことから、急速にまん延することによって起こる新型インフルエンザは、いつどこで発生するのか誰にも予測することはできません。

過去に流行した新型インフルエンザ

  • 大正7-8年(1918-1919年) スペインインフルエンザ
  • 昭和32-33年(1957-1958年) アジアインフルエンザ
  • 昭和43-44年(1968-1969年) 香港インフルエンザ
  • 平成21-22年(2009-2010年) 新型インフルエンザA(H1N1)pdm2009
    ※pdm:パンデミック

世界に流行が拡がり、多くの人が新型インフルエンザに対して免疫を持つようになると、新型インフルエンザは季節性インフルエンザとして取り扱われます。新型インフルエンザA(H1N1)pdm2009についても、2011年4月からは季節性インフルエンザとして取り扱われています。

インフルエンザの予防

マスクは着用しましょう インフルエンザは、咳、くしゃみ、つばなどのしぶきと共に放出されたウイルスを、鼻腔から吸入することによって感染します。インフルエンザを拡散させないためにも、患者・周囲の人が共にマスクを着用することが効果的です。

手洗いをしっかりとまた、飛び散ったインフルエンザウイルスが付着したものを手で触ると、鼻や口、目、肌などを介してインフルエンザに感染することがあります。手洗いが感染を防ぐうえで有効なのはそのためです。

また、空気が乾燥すると、喉の粘膜の防御機能が低くなるため、インフルエンザにかかりやすくなります。 乾燥しやすい冬場の室内では、加湿器などを使って50~60%の湿度に保つことも効果的です。

厚生労働省、自治体、医師会、国立感染症研究所などが発信する最新の情報(発生状況、予防、治療など)を収集しましょう。

国立感染症研究所 感染症情報センター

全国インフルエンザ流行レベルマップ (国立感染症研究所)

厚生労働省 インフルエンザQ&A


インフルエンザ予防接種について

予防接種の時期は?

スポーツ外傷ワクチンの接種後2週間ぐらいでインフルエンザウイルスへの抵抗力がつき、約1ヶ月で頂点に達します。その後、効果は約4ヶ月ほど持続するといわれ、その後1年間で摂取時の30%程度に低下するといわれています。

インフルエンザの流行は12月下旬から3月上旬が中心になるので、なるべく12月中旬までに初回のワクチン接種をされたほうが効果的ですが、接種時期についてはかかりつけ医に相談してください。

※新型コロナワクチン接種の前後2週間は、他のワクチン接種ができませんのでご注意ください。

インフルエンザの予防接種は、現実的な予防策として唯一のものです。予防接種をしてもインフルエンザにかかる可能性はありますが、重症化や合併症を防止するという目的で予防接種の効果は十分にあります。

接種回数と対象年齢は?

接種回数は年齢によって決まっていて、1回接種と2回接種があります。
2回接種の場合では通常2~4週間あけて接種すると、効果が高く望ましいとされています。(ブースター効果)
また13歳以上で最低1週間、それ以下の年齢では2週間あければ2回目の接種が可能です。

12歳以下の小児 免疫力がつきにくいために通常2回接種します。
(1歳以下の乳児も接種対象ですが、6ヶ月未満の乳児は免疫の獲得力が弱く、効果がない場合もあります)
13歳以上から65歳までの方 はじめての方は免疫をつけやすくするため、通常2回接種しますが、毎年受けられている方や一度かかった方は、1回で免疫がつくとされています。
65歳以上の方 通常1回接種で十分免疫がつくとされています。

インフルエンザワクチン接種後に気を付けること

  1. 接種当日は、激しい運動や多量の飲酒は控えましょう。
    → 飲酒は血液の循環を促すため、注射をした部分が腫れ上がることがあります。また大量の飲酒は肝臓に負担をかけ、免疫力の低下に繋がります。(※飲酒の量は個人差があります)
  2. 入浴は差支えありませんが、注射部位をこすることはやめましょう。
    → 入浴は予防接種を行った後1時間は空けるようにしてください。また、注射をした部分をこするとウイルスや病原菌が体内に入るので絶対にやめましょう。
  3. 注射後に注射部位が赤く腫れたり痛むなどの副作用が現れる場合がありますが、これは一時的なもので、通常は2~5日以内で治まります。
  4. まれに(30分以内に)じんましんや高熱、痙攣、息苦しさを認めることがありますので、アレルギーのある方は事前に医師に相談しましょう。
  5. 別のワクチンを受けるときは、1週間以上間隔をあけましょう。

【参考】
北里薬品産業 指導・監修 菅谷 憲夫『インフルエンザワクチン接種後の注意』

ワクチンの種類

ワクチンには「自分がかからない」「もしかかっても症状が軽く済む」「まわりの人にうつさない」という目的があります。ウイルスや細菌などの病原体そのもの、または、病原体を構成する物質などをもとに作ったワクチンを接種することで、その病原体に対する免疫ができます。

生ワクチン

症状が出ないように生きたウイルスや細菌の病原性(毒性)を極力抑え、免疫が作られるぎりぎりまで弱めています。その病気に自然にかかった場合とほぼ同じ免疫力がつくことが期待できますが、副反応としてその病気にかかったような症状が出ることがあります。毒性が低いだけで実際のウイルス感染は成立しているため、ウイルス感染自体を抑制できる強力な免疫が獲得できます。

代表的なワクチン
MRワクチン(M:麻しん、R:風しん)
水痘(みずぼうそう)ワクチン
BCGワクチン(結核)
おたふくかぜワクチンなど

不活化ワクチン

ウイルスや細菌の病原性(毒性)を完全になくして、免疫を作るのに必要な成分だけにしています。1回接種しただけでは必要な免疫を獲得・維持できないため、ワクチンによって決められた回数の接種が必要です。また、重症化を抑えることを主な目的としており、感染しない訳ではありません。

代表的なワクチン
インフルエンザワクチン
DPT-IPV:四種混合ワクチン(D:ジフテリア・P:百日せき・T:破傷風・IPV:不活化ポリオ)
DT:二種混合ワクチン(D:ジフテリア・T:破傷風)
日本脳炎ワクチン
B型肝炎ワクチン
肺炎球菌ワクチン
ヒトパピローマウイルスワクチンなど

mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチン

ウイルスのタンパク質を作るもとになる情報の一部を注射します。この情報をもとに、身体の中でウイルスのタンパク質の一部がつくられ、それに対する抗体などができることで、ウイルスに対する免疫ができます。

代表的なワクチン
新型コロナウイルスワクチン

インフルエンザの特徴と予防

インフルエンザの基本を学んで予防しましょう

インフルエンザの歴史

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インフルエンザの治療について

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インフルエンザワクチン接種後の副反応について

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