診療科目
循環器内科 内科診療内容
高血圧症
はじめて高血圧と診断された方には、まず徹底した減塩を実行していただきます。日本人の1日食塩摂取量は11gと欧米に比較してかなり多く、また日本人は食塩摂取により高血圧になりやすい(食塩感受性の高い)人種とも言われています。メタボな方には適切なカロリー制限と運動による減量も必要になります。
それでもなお血圧が下がらない方には、降圧剤を内服していただくことになります。特殊な場合を除き、性急に血圧を正常化させる必要性はありません。最初は降圧剤を少量から開始し、薬剤の効果が安定する2週間~1ヶ月ごとに、用量や種類を調節してゆきます。
動脈硬化症
動脈硬化症とはアテロームと呼ばれるコレステロールの固まりが様々な臓器の動脈の壁に沈着することによって起きる病態と定義されています。例えば、心臓、脳、足の動脈が動脈硬化で狭窄・閉塞を起こすとそれぞれ、狭心症・心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症など生命に関わる病気を発症します。
それらを予防するには、動脈硬化の直接の原因である脂質異常症(高脂血症ともいいます)の治療はもとより高血圧、糖尿病、メタボリック症候群など生活習慣病の管理が必要です。薬剤による治療も大切ですが、それ以上に重要なのがダイエット、運動、禁煙などまさに生活習慣の改善です。具体的には動物性の脂肪分や炭水化物を控え、減塩を徹底した食事を心がけた上で、可能な範囲で運動を行って下さい。(一般的には30分以上週3回以上のウォーキングなど)
喫煙は血管を収縮させ、血栓を形成しやすくします。減煙では意味がありません。 絶対禁煙して下さい。
心房細動
通常われわれの脈は正常洞調律といって平均70回前後で規則正しく打っています。一方心房細動患者さんでは心電図で不規則な心拍とノコギリの歯のような波形を認めます。しばしば心拍数が1分間に130回以上の頻脈をきたし強い動悸や胸部不快感などを引き起こします。すぐに生命に関わる事はありませんが、長期間持続する事により、心房内に血栓が形成され脳梗塞の原因となったり、心臓に負荷がかかって心不全を発症したりします。日常よく見られる不整脈の大部分が治療の必要ないものとされる中でも、心房細動はしっかりとした検査・治療が必要な不整脈です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に10秒以上の呼吸停止を繰り返す病態をいいます。症状としては日中の強い眠気や集中力の欠如が挙げられます。長時間無呼吸が持続すると身体が酸欠をきたし、それを補うために大きな呼吸をします。これがSASに特徴的ないびきとなります。
本人に自覚はなく、家族などから指摘されて気付く事がほとんどです。SASは生活の質を落とすだけではなく、生活習慣病を発症し、心不全、心筋梗塞や脳卒中の原因となります。また、運転中の眠気はしばしば重大な事故を引き起こし深刻な社会問題にもなっています。
いびきや無呼吸を指摘された事がある方は一度ご相談下さい。当院では簡易PSGという自宅で検査できる機器をご用意しております。