日別アーカイブ: 2020年4月19日

アルコール濃度について

エタノールを購入される際に、濃度についての質問が多くあります。
濃い方が良いと思われている方も多く、購入時70%台だと低い!と言われる方もいます。

しかし、消毒に最適なアルコール濃度は約70%です。
では、それ以外の濃度だと効果は?と言うと
40%~80%の間で殺菌消毒は可能です。
ただし、一部アルコールに耐性をもつ菌は残ってしまう可能性もありますし、消毒効率が下がり消毒に時間がかかる場合もあります。
なので、約70%~80%くらいが適しています。

無水エタノールの様に100%に近いと、揮発性の高い液体の為、蒸発する時間が早く効果が出る前になくなってしまいます。
また、菌表面のタンパク質を先に変性しまう為、菌やウィルス内部に浸透しなくなり効果が下がってしまいます。
したがって、無水エタノールは精製水で薄めて使用してください。
無水エタノール:精製水=7:3
で薄めると70%のエタノールになります。

市販されているエタノールの表記に
「エタノール76.9~81.4vlo%を含む」
とありますが、上記で説明した70%濃度とは違いまして体積基準での表記になっています。
少し難しい話ですが
vol%は体積基準(容量)
wt%は重量基準(重量)
となります。

したがって
エタノール76.9~81.4vlo%の表記をwt%になおすと
エタノール約70~75wt%となります。

市販の消毒用エタノールは最適な約70%となります。
必ずしも濃い方が効果が高いと言う事はありませんのでご注意ください。