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2024年 「インフルエンザの家族間感染について」 – 大西クリニック 医師 大西 誠 先生

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昨年は、例年よりも早い時期からインフルエンザが流行し始め、感染者数も多数となりました。
今年も多くの感染者数が予測される中、家族間の感染について大西クリニック 大西 誠 先生にお話をお伺いしました。

今年のインフルエンザはどのような傾向になるでしょうか?

毎年、北半球にある日本とは逆の南半球オーストラリアの感染データをもとに予測をしてワクチンも作られるわけですが、今年も昨年同様早い時期から感染者が出始め、その数も多いと予測されています。
ただ昨年に比べると、当院では9月現在は感染者は出ていません。

インフルエンザは家族間で感染が広がりやすいのですか?

インフルエンザは、主に感染している人が喋ったり咳をしたりしたときに、口から出る飛沫を体内に吸い込むことで感染します。家庭内は特に近距離で会話をしたり、同じお皿や鍋からご飯を食べたりすることもあるので、インフルエンザの感染が広がりやすい環境といえます。

子どもがインフルエンザに感染した場合、親は仕事に行ってもよいのでしょうか?

インフルエンザは新型コロナウイルスと違って「濃厚接触者」という概念がありませんので、基本的には子供がインフルエンザにかかったからといって、会社を休む決まりはありません。会社の判断にもよりますが。。。
ただし「のどが痛い」「咳が出る」「熱がある」など、インフルエンザの疑いの症状がある場合は、控えていただいた方がよいでしょう。

家族がインフルエンザに感染した場合、隔離は必要ですか?

当然のことですが、新型コロナウイルスと同様できる限り接触は避けていただいた方がよいでしょう。
お家の事情で隔離が可能かどうかにもよりますが、例えば、同じ部屋で食事をとらないようにするといったことができればよいと思います。

家族間に感染が広がらないための予防法を教えてください。

予防法としては、

①手洗い、うがいを徹底する

感染している人もしていない人も、いつもよりしっかりとうがいと手洗いを行いましょう。

②感染した人の生活スペースをできる限り隔離する

部屋が複数ある場合は、感染した人に一定期間隔離生活を送ってもらいましょう。キッチンやリビングなどの共有スペースでの会話は避けたほうがよいでしょう。

③換気と加湿を行う

冬であってもこまめに窓を開け、換気を行いましょう。インフルエンザウイルスは乾燥した環境で活発になるため、部屋は適度に加湿しましょう。加湿器を使用するのはもちろん、濡れたタオルを室内に干すだけでも効果があります。

もちろん、感染拡大や重症化を防ぐにはワクチン接種は効果が期待できますが、ただ完全に防げるわけではありませんので、上記の対策も必要となります。



――――――本日は、ありがとうございました。


お話を伺った先生:大西 誠 先生(大西クリニック・兵庫県川西市


【略歴】

  • 兵庫医科大学卒業
  • 兵庫医科大学第一外科入局
  • 兵庫医科大学第一外科研修医
  • 野中会東成病院外科勤務
  • 薫風会佐野病院外科勤務
  • 坂上田病院外科勤務
  • 兵庫医科大学第一外科助手
  • 中央会尼崎中央病院外科部長
  • 平成22年9月 大西クリニック開院

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