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1976年、大阪府高槻市城南町に開業した森田歯科医院。
開院以来、患者さんひとり一人の立場に立った誠実な歯科
医療によって、多くの方々の口腔環境を守ってきました。
このブログでは当院に関心あるすべての方に、当院とここ
で働くスタッフの“今”を知って頂くために、日々思うこと
を医療にこだわらず“そこはかとなく”綴ったものです
(今回は併設する関連施設、森田内科に関するブログです。)

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私事になりますが、森田内科を開業した時、当然医師は私一人で、院長兼経営者としての忙しい毎日が始まりました。日々の出来事の処理に追われ、クリニックの経営や院長としての役割を勉強する時間もなく、大学病院時代の先輩方の医局運営を模倣しながら、チームやメンバーの弱点をみつけてはそれを指摘して修正する様な手法を取っていました。しかしながら、この方法では上手くいかないことに気づき、経営やマネジメントの勉強をする様になりました。その結果、組織も人もそのストロングポイントに着目して、そこを伸ばすことに重点を置く様に方針を切り替えました。
例えると、30年前、単一民族、一億総中流という国民の均一性を武器にメイドイン・ジャパンで世界を席巻しながら、バブル崩壊以降、長期低迷に苦しむ日本。一方、メイドインジャパンに苦しめられながらも、その後GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)と、それに続く多くのユニコーン企業(テクノロジー関連、設立10年以内、時価100億円以上の未上場企業)を生み出し、再び世界経済をリードしているアメリカ。森田内科の運営方針を数年前から、この日本型からアメリカ型へと方向転換したと考えて下さい。その結果、チーム一人一人のストロングポイントが発揮され、ウィークポイントを補い、チームが活性化され、森田内科の成果となって現れる様になってきました。
アメリカの話に戻りますが、バラク・オバマ大統領、アメリカ初のアフリカ系大統領で、専門家によるランキングで歴代46人中第8位、国民からも絶大な人気を誇る彼は言いました。「黒人でも白人でも、ヒスパニックでもアジア人でも、若くても年をとっていても、豊かでも貧しくても、障害があってもなくても、ゲイでもストレートでも関係ない。もしあなたに挑戦する気があるなら、ここアメリカで夢を叶えることができる」。この多様性とそこから生み出される強烈なシナジーこそが、イノベーションを生み、アメリカを世界のトップに押し上げる原動力になっていることは間違いありません。しかしながら、自分と異なる多様性を理解して、それを受け入れるには、「人はそれぞれ違う」という概念を持ち、強い寛容と忍耐の精神が必要で簡単なことではありません。そして、様々な色や形のガラスを組み合わせて創るステンドグラスの様に、多様性を組み合わせて高いパフォーマンスを発揮する組織を創り出すには、そのリーダーに高い能力が要求されますし、時間もかかるでしょう。
私は才能に恵まれた方ではありませんが、仲間に恵まれるという運を持っていて、現にこうして今も掛け替えの無いメンバーに囲まれていると思っています。そして、私の唯一のストロングポイントは“決して折れず、最後まであきらめない”ことです。これからも、「地域医療に貢献して、人を幸せにする」という我々のミッションを果たすために、より良いチーム創りを一歩一歩前進させていく努力をしていきますので、少し長い目で見守ってやってください。