カテゴリー別アーカイブ: 日記

第6

1976年、大阪府高槻市城南町に開業した森田歯科医院。
開院以来、患者さんひとり一人の立場に立った誠実な歯科
医療によって、多くの方々の口腔環境を守ってきました。
このブログでは当院に関心あるすべての方に、当院とここ
で働くスタッフの“今”を知って頂くために、日々思うこと
を医療にこだわらず“そこはかとなく”綴ったものです
(今回は併設する関連施設、森田内科に関するブログです。)

→:第6

2月も中旬になりました。立春を過ぎ、暦上では既に春が始まっています。朝夕の日が長くなり、少しずつ春の訪れを実感できる季節になってきました。繁忙期終了も間もなくです。もう少し頑張っていきましょう!
ところで当院では、毎年スティーブン・R・コヴィー博士著「7つの習慣」に沿って、毎年1つずつその習慣の習得を目標に頑張って来ました。簡単にその7つの習慣を説明すると、第一の習慣:主体的である(反応ではなく自らの意思で行動する) 第ニの習慣:終わりを思い描くことから始める(ゴールを設定してから、行動する) ③第三の習慣:重要事項を優先する(設定した優先順位沿って行動する) 第四の習慣:Win-Winを考える(相互利益を考えて行動する) 第五の習慣:理解し、理解される(相手への共感から始めるという原則を理解する) 第六の習慣:シナジーを発揮する(共感と協力から相乗効果を生み出す) ⑦:刃を砥ぐ(①~⑥の習慣を学び続け自らをより高める)、となります。そして、今年の目標は「第6の習慣:シナジーを発揮する」です。月1回のカンファレンスを開始して8年が経ち、お互いの役割分担、協力体制、労働環境について、まだまだ改善の余地はありますが、かなり成熟した状態にあると思います。「よくぞここまで来れたものだ」と、仲間への感謝の気持ちでいっぱいです。この成熟した状態で、更なるシナジーをどう発揮すべきなのか?この1か月間少し考えてみました。その結果、まだお互いシナジーを生み出すことを意識していない、新しい仲間がいることに気がつきました。その新しい仲間、それは「患者さん」です!
例えば、常連の患者さんでは、「今日は採血でしょう?」と、自ら声をかけてくれたり、「今年の大腸カメラは8月が希望」など、自らの診療計画を立ててくれたりすることがあります。これは、通院により診療に対する理解が深まり、その質の向上を求めて、協力を申し出てくれているのです。これは正にシナジーの現れと言えるでしょう。この関係を少しでも多くの患者さんと創り出すことが出来れば、より質の高い医療を安全に、そして正確により多くの患者さんに届ける事ができると思います。そのためには、患者さん一人一人をよく理解して、互いに共感できるポイントを見つけて、少しずつ当院に対する理解を深めてもらうのが一番でしょう。これを前向きな言葉を使いながら、根気よく、そして楽しくできる用意なれば、そこにはもう既にシナジーが生まれていると思います。
今年一年、患者さんともシナジーを創り出せる、「進化したクリニック」を目ざして、全員力を


40歳

1976年、大阪府高槻市城南町に開業した森田歯科医院。
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新年あけましておめでとうございます。コロナの第8波が猛威をふるう中、みなさまのお陰で森田内科は無事新年を迎える事ができました。繁忙期のど真ん中ではありますが、だからこそ、心身と家庭の健康を更に充実させ、高いモチベーションで仕事に臨んでいきましょう!
森田内科は開院から今年で13年目を迎えます。クリニックの場合、開設する医師が40歳から始めて65歳まで働くとすると、その寿命は25年になります。ここから現在の森田内科を人間の年齢に置き換えると、41歳となります。40代をビジネスマンで例えると、一通りの仕事を覚えた中間管理職、つまり正に仕事に脂の乗った年齢です。森田内科も、今そういう状態にあると思います。10年近く勤務してくれているベテランメンバーがチームの大半を占めているおかげで、メンバーそれぞれが自分の課題に対して正しく理解して自ら行動できる状態になっています。そして、若いメンバーもベテランのレベルを意識しながら、そのレベルに近づこうと頑張ってくれています。とても素晴らしい状態です! では、50歳はどうでしょうか?ビジネスマンふぇいうと、“いぶし銀のエグゼクティブ(上級管理職)”、やや体力の低下は否めませんが、気力と知力はキレキレの状態になっている年齢です。この理想の50代を向えるためには、3つの秘訣があるそうです。それは、①“健康であること”、②“挑戦し続けること”、③“勉強すること”、が大切だそうです。これをクリニックに当てはめると、①日々のメンテナンスを怠らないこと、②現状に満足しないこと、③計画を立てて準備すること、だと思います。
あと3年半で森田内科は人に例えると50歳になります。「万里一空」を説いた剣豪“宮本 武蔵”は「千日の稽古を鍛(たん)、万日の稽古を錬(れん)とする。」と、言いました。続けることが、何よりも大切です。いぶし銀のエグゼクティブなクリニックを目ざして、三つの秘訣を実践しながら、今年も頑張っていきましょう!


Responsibility

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12月に入りました。24日はクリスマスイヴ、サンタクロースが良い子の家にプレゼントを持って来てくれる日ですね!サンタは4世紀に現在のトルコに実在した、カトリック司教セントニコラウスに由来するそうです。彼は貧困に苦しむ子供たちの家に煙突から金貨を投げ入れ、それが暖炉脇に干してあった靴下の中に入ったということです。これが煙突から入ってきて、プレゼントを靴下に入れてくれるサンタの由来となったようです。今、大人で本当にサンタにプレゼントを期待している人はいないでしょう。でも、クリスマスに自分や家族の成長をほんの少しでも感じられたら、それが頑張っている人へのサンタからの最高のプレゼントだと、私は思っています。
話は変わりますが、「責任」という言葉があります。辞書には、「責めを負ってなさなければならない任務。引き受けなければならない義務」と書いてあり、日常で使われる時も「私の責任」、「責任を取る」等、やや暗いイメージがあります。一方、英語で「責任」は「responsibility」、「response:応答」と「ability:能力」という二つの単語から構成されています。英-英辞典を和訳すると「約束を果たす能力を持つ者に課せられる負担」となっています。日本の外部から強制的に背負わされるイメージとは対照的に、英語圏では自発的で、自分の仕事や役職に対する”約束”や”誇り”である様に思われている様です。約束を果たす能力があるからこそ、そこに「responsibility=責任」が生まれるというポジティブな考え方です。
訪れる課題に向き合い、自発的に「responsibility」を果たしていくこと、これが人を成長させます。そして、果たせなかった時のことを心配しないで下さい。ワールドカップの決勝で勝敗を決めるPKを外したイタリアのエース、ロベルト・バッジョは、「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気のある者だけだ」と言いました。格好いいですよね? 結果ではなく、「responsibility」に向き合うことこそが大切なのです。
能力があるからこそ与えられる「responsibility」を果たして、来年のクリスマスも成長を実感できる様にお互い頑張りましょう!


12

1976年、大阪府高槻市城南町に開業した森田歯科医院。
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2022年11月15日、開院から12年が経ち、晴れて13年目を迎える事が出来ました。いろいろな事がありましたが、この日を無事迎える事でできたことに対して、支えて頂いたチームスタッフの皆様全員に、まず深く感謝したいと思います。特にオープニングスタッフの方々には本当にお世話になりました。森田内科の敷地は40坪足らずで、普通の一軒家と変わらない広さです。そんな環境の中で、50~60人の患者さんの診療や内視鏡検査を毎日12年間続けるということは、並大抵の頑張りでは無いと思います。お陰で開院から延べ10万人以上の診療、1万人以上の内視鏡検査を、大きな事故なく、むしろその質を向上させながら取り組むことが出来ました。
「小さいことを積み重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道」、これはイチローの名言で、私が大好きな言葉の一つですが、この言葉を我々はこの12年間で成し遂げる事ができたのではないかと自負しています。そしてそれは、予約でいっぱいの現在の森田内科の状況が証明していると思います。
私事になりますが、今年で52歳、体力の低下は否めませんが、医学の知識や技術は日々の診療を通じて成長中であり、まだ“のびしろ”も実感しています。内視鏡検査は、“診断の正確性”、“検査の快適性”、“検査時間の短縮”について、ワンランク上を目ざして精進していますし、日々の診療では最新の生物学的製剤等を取り入れた消化器内科診療にも取り組んでいます。
診療所の内科医に定年はありません。気力と体力が続く限り、少なくとも70歳までは“現役の医師”を続けていきたいと思っていますし、そのために必要なことにも取り組んでいきます。7年後の開院20年目に、“更なるとんでもないところ”にたどり着ける様に、これからもチーム全員で“日々の小さなこと”を積み重ねていきたいと思います。


SDGs

1976年、大阪府高槻市城南町に開業した森田歯科医院。
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司馬遼太郎の名著「龍馬がゆく」の中に、「江戸時代の人々は自分が住んでいる”藩”が国であると考え、自分が藩を超えた日本という国の国民であるという意識は持っていなかった。そういう意味では龍馬は最初の日本人であるといえる」という、龍馬の人としての大きさを表す一節があります。そして現代、宇宙飛行士は、宇宙から地球を見ることで、国という概念を超え、自分は広い宇宙にある地球の一員、地球人であるという意識を持ち、この美しくかけがえのない地球を守る必要性を実感するそうです。あなたはこの地球の一員、地球人という意識がどの位ありますか?
今、私達が住む地球には環境破壊、気候変動、飢餓、病気、貧困、人種差別、戦争等、多くの課題があります。国連では、地球に住む全ての人々が持続可能なより良い暮らしができるように、2030年までの達成を目指す目標を提唱しました。それが 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)通称SDGsで、17の到達目標から構成されています。最近ではこの「SDGs」を意識した様々な商品やサービスが提供される様になり、特に先進国では「SDGs」が、商品やサービスを選択する際の基準の一つになりつつあります。
当院でも社会貢献の一環として、国家プロジェクトである「SDGs」への参加を推し進める準備を始めようと思っています!そこでまず、「SDGs」が掲げる17の目標のうち、貢献可能な5項目を選び、具体的な活動について【案】として列挙してみました。
目標 3.すべての人に健康と福祉を
来院される全ての方に、適切な医療とその情報を提供します。
目標 7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
太陽光発電を設置して消費電力の50%を自給します。
目標 8.働きがいも経済成長も
私達のミッションを実行して、より強いWin-Win関係を構築します。
目標13.気候変動に具体的な対策を 目標
全館LED化、節電、廃棄物削減で温室効果ガス産生を1/2にします。
目標17.パートナーシップで目標を達成しよう
院内掲示を通して、全関係者に「SDGs」を啓蒙します。
「言うは易し、行うは難し」といいます。目標が達成できるか否か、それはこれからの私達の「意識」次第だと思います。でもあれこれ考える前に、「スタートを切っているか、否か?」、それが大切だと思います。自分未来と子供達のために行動できる、カッコイイ大人になりましょう!


100回記念

1976年、大阪府高槻市城南町に開業した森田歯科医院。
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→:100回記念

コロナの第7波がようやく終息の兆しを見せ始め、慌ただしい毎日もようやく一息つけそうな気がしています。ところで、森田内科では、約8年前(2014/12/18)より、医療の質の向上、仕事の効率化、職場環境の改善のために、月に1回カンファレンスを行ってきました。そして今月、遂に記念すべき100回目を迎える事ができました。カンファレンスでは日常診療で生まれる様々な課題について話し合い、対策を見つけ出したり、未来の計画を立てたりしてきました。このカンファレンスの効果は絶大で、日常診療や各種検査の生産性は開始前の約2~3倍に上昇しています。開院当初から比べると今の診療レベルは夢のようです。
そもそもカンファレンス開始のきっかけは開院から4年が経過して、増えていく仕事量への対応が難しくなってきたこと、その一因が自分も含めたメンバー間の連携や協力のスキル不足にあると感じたことでした。100回目を迎えるにあたり、初期の議事録を紐といてみました。今から思うと開始当初の議論は幼く、「自分より仕事が出来ない人に腹を立てないようにしましょう!」といった失笑を買うような内容も見受けられました。こういう幼い議論から始まったカンファレンスですが、年を重ねるごとに少しずつ充実したものになっていきました。そして今ではカンファレンスで共有したクリニックのルールや価値観を用いて、チームの各メンバーが自らで課題をみつけ、解決するまでのレベルに到達しつつあります。そのお陰で、私の管理職としての仕事が軽減され、診療により一層集中できるようになってきました。この好循環が、「医療で患者さん、仲間、家族、自分を幸せにする。」という、我々のミッションを果たす原動力になっていると思います。このレベルに到達するまで一緒に頑張ってくれた、チームの皆様には心からの賛辞を述べたいと思います。。
この8年間に行った100回のカンファレンスはチームを高いレベルに押し上げてくれました。これを一つの通過点と考え、まずは150回目を目ざしたいと思います。今のペースで頑張れば、150回目には全メンバーが一職員、管理者、経営者そして看護師、医師、事務員という、あらゆる目線から課題とその解決策を共有できる、夢のクリニックになっていると期待しています。


エジソン

1976年、大阪府高槻市城南町に開業した森田歯科医院。
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今年は6月下旬に各地で梅雨が明け、各地で39~40℃超える猛暑日が続いています。ニュースでは観測史上初という言葉がよく聞かれ、素人ながら地球温暖化に伴う気候の変動を心配せずにはいられません。気候の変化についていけないのか、体調不良を訴えて来院される方も多く、適切な水分や塩分の摂取、体温調節には十分注意を払う様、注意喚起を促す毎日を送っています。ところで、今日は「失敗」について考えてみたいと思います。「失敗」という言葉を聞くと、悪いイメージを抱きがちです。辞書で「失敗」の意味を調べてみると、「物事をやりそこなうこと。方法や目的を誤って良い結果が得られないこと。」と、当たり前のことが書かれていますが、ここには”幸せになる人”と”普通の人”の大きな違いが隠されています。大半の”普通の人”は結果にのみに目を向けて自分の失敗に落胆するだけですが、”幸せになる人”は失敗の過程に目を向けます。
この世で、いわゆる“成功者”と呼ばれる人達は、大抵大きな失敗を幾度か経験して、その失敗を糧に大きな成功を手に入れていることが分かっています。例えば、創始者でありながらアップルを解任され、見事な復帰を果たしたスティーブジョブズ、電気自動車の開発に難渋して自己資金を使い果たしたテスラモーター社のイーロンマスク、数多くの実験失敗を経て電球を発明したエジソン等です。彼らの共通の特徴として、失敗という結果に憂うことなく、失敗に至った過程に着目して、その誤りを見つけては軌道修正を繰り返し、目的とする成功を手に入れています。エジソンは1万回の実験の失敗に対して、「失敗ではない。上手くいかない1万通りの方法を発見したのだ。」と言い切っています。人は必ず失敗しますが、大切なことは、「その失敗から何を学び、どう活かすのか?」ということなのです。
幸せになるために、私達も彼ら“失敗を糧にした成功者”に学び、上手に失敗をマネージメントしていきたいものです。なぜなら、「失敗とは、幸せへの第一歩。」なのです。


地球温暖化

1976年、大阪府高槻市城南町に開業した森田歯科医院。
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「環境問題について無関心で行動しない大人たちが、子供たちの未来を奪っている。」、当時15歳だった環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんの有名な演説の一節です。我々が生まれた、日本の第2次ベビーブーム真っ只中の1970年当時、世界の人口は約37億人でした。2022年現在、世界の人口は79億人、50年で倍以上に増加し、今後も増加傾向が続くと予想されています。また、1760年代にイギリスから始まった産業革命はその後世界中に広まり、私達人間は多量の化石燃料を燃やし続け、二酸化炭素を排出し続けてきました。その結果、地球温暖化の最大の原因とされている二酸化炭素の濃度は、産業革命前であった1750年の280ppmから2013年には400ppmを超え、実に40%以上も増加しており、これは過去80万年間で前例のない水準となっています。二酸化炭素の濃度上昇に伴い、世界平均気温は産業革命前と比べて、2011~2020で1.09℃上昇しています。1.09度の温暖化というと「たいしたことはない!」という声が聞こえて来そうですが、地球規模で考えるとこの変化は急激で、科学者たちは2度以上の温度上昇は地球の環境に深刻な影響を与えると警鐘を鳴らしています。そこで2021年10月、気候変動枠組条約締約国会議(通称COP26)において、「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする。」というパリ協定が締結され、日本も参加国の一つになっています。このパリ協定批准のため、日本は2030年までに温室効果ガスの排出量を46%削減することを宣言しました。この取り組みは、国や自治体の主導が重要ですが、目標の達成にはその意義を理解した企業や個人の協力が不可欠です。
当院でもクリニック単位で温室効果ガス排出半減を目指した取り組みを始めることに致しました。具体策としては、LEDの導入やこまめな節電による電気使用量の削減、太陽光パネル設置によるクリーンエネルギーの使用により、最終的に電気使用量の半分をクリーンエネルギーで賄う計画を立案・実行中です。
チームの一人一人が環境問題を正しく理解して、その解決策に積極的に取り組み、我々と我々の子孫が、いつまでもこの地球で快適に暮らしていける様に頑張っていきたいと考えています。


言うは・・・

1976年、大阪府高槻市城南町に開業した森田歯科医院。
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「わかっちゃいるけど、やめられない!」、これは昭和の大スター、故 植木等さんが歌った「スーダラ節」の有名な一節です。やるべきことがなかなかできない、そんな一般大衆の心に響き、当時のレコード売り上げとしては異例の80万枚を突破しました。故事にも「言うは易く、行うは難し。」とあり、昔の人もやるべきことを実行することは困難であったようです。かく言う私もその一人です。前回のカンファレンスで「医療事故」について話し、違和感を感じた時には必ず確認を行う事の重要性を説明しました。また、今年の院内目標として、仲間に理解されるために、まず自分自身が仲間の理解に努めなければならないことを説明しました。この2つはチームで仕事を行う「医療」という分野において非常に重要なスキルです。これらのスキルについて熱く語っておきながら、自らが上手く実行できていない事がよく分かりました。
開院して間もなく12年、「地域医療に貢献して、人を幸せにする。」という理念のもと、院長として「理想の医療の提供」、理事長として「経営状態と職場環境の改善」に自分なりに全力を尽くしてきました。自分に与えられた役割に対する成果には満足しています。しかしながら自分の今のレベルは、ようやく並みの院長・理事長として、スタート地点に立ったに過ぎないということに気づきました。「探求に終わりはない。すべての探求の最後は初めにいた場所に戻ることであり、その場所を初めて知ることである。」これはイギリスのノーベル文学賞作家T・S・エリオットの言葉です。院長になってもうすぐ12年、「自分が目指すべき院長像とは何か?」という問いに対する答えが、少しずつ分かり始めている気がします。自分にはまだまだ”のびしろ”が残されていると信じています。これからもたゆまぬ精進に務めて参りますので、これからもよろしくお願いします。


銀の輝き

1976年、大阪府高槻市城南町に開業した森田歯科医院。
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→:銀の輝き

桜も散り、日差しが少しずつ夏に向かう季節です。コロナの感染状況は第6波が下げ止まってはいますが、医療提供体制に余力がではじめています。注意は必要ですが日常生活を取り戻しつつある今日この頃ですが、皆様は如何でしょうか?ところで先日、校医をさせて頂いている中学校の校長先生が辞令を届けに来られました。校長先生は開口一番、「きれいなクリニックですね~。」と言われました。私が、「もう開院から今年の12月で12年になります。」と答えたところ、10年以上も経っている様には見えないと、驚かれていました。
当院では、開院当初から看護師長さんを中心に、院内清掃に力を入れてきました。様々な一流企業で用いられている5S活動(1S.整理、2S.整頓、3S清掃。4S清潔、5Sしつけ)を導入して、働き易い職場環境の構築にチーム全員で熱心に取り組んできました。校長先生にお褒めの言葉を頂いた時、チーム全員の毎日の積み重ねの成果が形になったと、皆さんへの感謝とともに、本当に嬉しく、また誇らしい気持ちになりました。
話は変わりますが、銀製品、特に器などを長く大切に使っていると、銀と空気中の硫化水素が反応して、自然と表面に硫化銀の黒い膜が出来ます。これにより銀本来の輝きとは異なる、くすんだ渋い光沢が現れます。本物を大切に長く使い込むことでしか手に入らない、深い味わいが生まれます。これを”燻(いぶ)し銀”といいます。
“燻し銀”はその成り立ちと、“くすんだ渋い光沢”の下に銀の輝きを秘めていることから、一見華やかさに欠けるが、その内には経験に裏打ちされた確かな実力を秘めている人の例えとされています。
地域医療に貢献し続けてまもなく12年、地道な精進によりクリニックに築10年以上の経年劣化に勝る燻し銀の風合いが出てきたのではないかと、心から喜んでいます。そして、クリニックだけではなく、中で働く我々も、この燻し銀の風合いを身に付けることができる様、更なる精進を重ねて