眼の場合は「眼のかゆみ」が最も多く、「充血」「涙がでる」「めやに」といった症状です。そのほかにも「眼が腫れぼったい」「眼がゴロゴロする」「かすむ」といった症状が見られます。
基本は問診と細隙灯顕微鏡検査(さいいきとうけんびきょうけんさ)です。細隙灯顕微鏡検査では結膜の充血や腫脹(しゅちょう)、上眼瞼結膜(上まぶた)の乳頭形成(細かいブツブツ)、眼脂(めやに)の性状などを観察します。
アレルゲン(アレルギー反応を起こす物質)が気になる場合は、血液検査にて調べる場合もあります。
眼の症状の場合は、点眼治療(目薬)が基本です。鼻症状「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」がある場合は内服治療を行います。
人により、眼症状、鼻症状の重さは異なります。
眼症状、鼻症状のどちらもある場合、やはり眼科、耳鼻科双方の専門医に診てもらう方が良いと思います。たとえば眼科では症状が重い場合などはステロイド剤の点眼を使用しますが、眼圧上昇などの副作用が見られることがあるので定期的に専門医を受診することが大事です。
コンタクトレンズを装用すると、涙の循環が悪くなり花粉が眼に残りやすくなります。またレンズケアが適切に行われていない場合、レンズが汚れ花粉などが付着しやすくなり、花粉症の症状が悪化します。花粉症の季節はなるべくメガネを使用することが望ましいです。メガネは花粉が眼に入るのを防ぐ効果も期待できます。
どうしてもコンタクトレンズを使用したい人は、ワンデイタイプを使うことになると思います。
眼の症状の場合は、点眼薬を用います。まず、メディエーター遊離抑制薬(ゆうりよくせいやく)やヒスタミンH1受容体拮抗薬(じゅようたいきっこうやく)といった点眼薬を使用します。これで効果が見られない場合や重症例ではステロイド剤の点眼を使用します。
また初期療法といって花粉の飛散する2から3週前から薬物療法を開始すると、症状が現れる時期を遅らせる、症状を軽くする、症状がみられる期間を短くできるというメリットがあります。花粉症のシーズンになったら、症状が現れる前に専門医を受診した方がよいでしょう。
花粉の多い日は外出を控える、外出時はマスク、メガネ、帽子などを着用する、室内に花粉を持ち込まないよう花粉が付着しやすい衣服は避け、帰宅時にはしっかり花粉を払ってから家に入る、帰宅後はうがい、手洗い、洗顔をする、窓の開閉を少なくし、こまめに掃除する、洗濯物を外に干さない、空気清浄器を活用するなどでしょうか。
――――――かなり大変ですね。症状がひどくなる前に、できるだけ早めに受診することが良さそうですね。
本日はありがとうございました。
お話を伺った先生:加藤 正幸 先生(かとう眼科・兵庫県宝塚市)
【専門医・資格】
【所属】
https://kato-eye.jp/
https://www.ddmap.jp/0797820222
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