夏場にも多くみられる血栓症について、近藤医院の院長 近藤 宏和 先生にお話を伺いました。
皮膚に切り傷などケガをした際、血が出ている場所を暫く圧迫すると、血が止まります。また注射などの後も暫く圧迫して血を止めます。これは血が凝固して出血が止まるのですが、この現象が血管内で起こり、閉塞すると血栓となります。
もちろん正常な状態であれば、血液がサラサラ流れていて血栓が出来ない仕組みになっています。血液が固まりやすい病気、動脈硬化で血管が細くなり流れが悪い状態や内皮(血管の内側の壁)が病気等で傷むと血栓が出来やすくなります。またコレステロールが血管の壁に溜まると瘤(こぶ)の様になります。この瘤が破れた時にそれを治すために血液が固まる時にも血栓が出来ます。
心臓の外側を走る、冠状動脈が詰まって起きる心筋梗塞や心臓の血栓が脳に流れていく心原性脳梗塞は冬に多く、脳梗塞はあまり季節差がない、また足の静脈に血栓が出来る深部静脈血栓症は夏に多いとの調査結果があります。
夏は気温が高く、汗をかくので体内の水分が奪われて血液がドロドロになりやすい時期です。脱水症状も血栓が出来やすい原因の一つですのでこまめな水分補給を心掛けましょう。
ウイルスが体内に入ると免疫反応が起きます。新型コロナウイルスにより免疫反応が過剰に起きる、暴走すると炎症物質が体内に増加します。また血栓の元になる血小板の活性化、内皮機能の低下などで血栓が出来やすくなると推定されています。特に高血圧や糖尿病の方はリスクが高くなります。
まずは循環器病のリスクを減らす事です。高血圧、糖尿病、高脂血症、タバコなどがあげられます。アルコール単独ではリスクとされていませんが、糖尿病の方が多量に飲酒されると血糖値が上昇します。運動や食事などの生活習慣を整えましょう。
医療機関での院内感染が心配で診療を控えている患者さんもいらっしゃると思いますが、気になることがあればご相談ください。
――――――本日はどうもありがとうございました。
お話を伺った先生:近藤 宏和 先生(近藤医院・堺市西区)
【略歴】
http://kondo-clinic.net
https://www.ddmap.jp/0722788281
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