花粉症の症状と治療について、医療法人 仁礼会 こばやし耳鼻咽喉科の院長 小林 礼子 先生にお話しを伺いました。
近畿では前年の飛散数が少なかったため、飛散数は前年の約1.5倍となります。昨年軽い症状で済んだ方は「今年も大丈夫」と思わず、花粉症予防を心がけていきましょう
がっかりしてしまうかもしれませんが、調べた方が「良いか悪いか」の問題ではないのです。基本的に花粉症自体は「体質」であって、うまく付き合うものです。花粉症を起こすアレルゲンにも色々あり、単純に「あなたはスギの花粉症だからこのお薬を使ってください」で終わる問題ではないからです。体質を知ることで、自身の探求心を満たすことはできますが、花粉症とうまく付き合う解決策にはなりません。
気になる方は、まず、かかりつけの医師に相談するのがよいでしょう。
治療には大きく分けて「根本から治す方法」と「うまく付き合う方法」の2つがあります。
根本から治す方法には、減感作療法。うまく付き合う方法には、症状を抑えるお薬やレーザー治療があります。一般的には、後者の症状を抑えるお薬やレーザー治療が多いです。レーザー治療は花粉症時期の前に、鼻にレーザーを当ててアレルギー反応をしにくくする方法です。
ここでは、一般的な治療法の話をします。まず、「お薬」です。お薬には、2週間ぐらい前から飲み始めてアレルギー症状を予防するお薬と、強いアレルギー症状が出た時に処方するお薬の2つがあります。ただし、お薬は眠気を誘うことがあるので仕事を頑張っている人、試験が控えた受験生には向きませんし、妊娠している方や授乳している方には使えない問題があります。
レーザー治療は、花粉症時期前で鼻の調子が良いときに行う治療法であり、治療すると平均して1年間花粉症を抑える効果が持続します。この方法は、施術直後、一時的に鼻つまりなどの症状をおこしますが、術後の処置が終われば落ちつきます。お薬と違って眠気を誘いませんし、お薬がどうしても使えない妊婦さんや授乳している方には、助け舟になるかもしれません。
ご自身の花粉症時期がわかる方は、その時期に合わせて眼鏡やマスクすることが効果的です。眼鏡をすると直接目に花粉が入るのを防いでくれますし、マスクは息による加湿効果もあります。
そして、なるべくコンタクトはやめましょう。花粉の飛散時期は、眼に入った花粉がまばたきする度に眼球とコンタクトの間で動き、目を傷つけてしまうのです。
レーザー治療で花粉症治療をしたい場合、スギ花粉アレルギーの方は飛散量が少ない2月中旬頃まで、ヒノキ花粉アレルギーの方は、飛散量が少ない3月中旬頃までに施術されるのがよいでしょう。
今回説明したように花粉症とうまくつきあう方法はいくつかありますので、ご自身の症状にあった治療法を先生と相談しながら見つけて、つらい花粉症時期を乗り切っていきましょう。
――――――本日はありがとうございました。
お話を伺った先生:小林 礼子 先生(医療法人仁礼会 こばやし耳鼻咽喉科・奈良県奈良市)
【専門医・資格等】
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