腰痛とは
腰を中心として生じる痛み、だるさや張り等の不快な症状を総称するものです。
腰に由来するもの、腰以外に由来するもの、それ以外が原因のものがあります。
・腰に由来するもの:椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性腰椎症、腰椎圧迫骨折など
・腰以外に由来するもの:解離性大動脈瘤、尿管結石、子宮筋腫など
・それ以外が原因のもの:ストレス、身体表現性障害、統合失調症、非特異性腰痛など
レントゲンやMRIで診断できない原因不明の腰痛は多く見られます。
多くの腰痛は筋肉のコリ、疲労や緊張によって引き起こされます。
内臓の病気が腰痛を引き起こすこともありますので、腰痛が出ている部位なども注意深く観察する必要があります。腰が痛むとき、どんな姿勢をとっても腰痛が落ち着かない場合は内臓由来の腰痛の可能性がありますので、すぐに受診するようにしてください。
また、精神的ストレスが腰痛に関わることもあり、精神的ストレスの有無で痛みが変わったりします。例えば、仕事中は腰がだるく重いが、仕事が終わった途端にだるさが治まる…というものは精神的ストレスが原因かもしれません。
今回は、筋肉、神経、脊椎の変性由来の腰痛についてお話します。
よくある腰痛の原因
腰痛は以下の3つが原因で起こります。
・筋肉の異常 … コリ、疲労・過緊張・硬さ等
・脊椎の変性による神経症状 … 椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症等
・交感神経の興奮 … 血流障害、発痛物質の貯留
これらは、日常生活や労働での長時間に及ぶ悪い姿勢、加齢、過度な運動などによって引き起こされます。
他には、仙腸関節に炎症が起こる仙腸関節障害が原因であることもあります。
腰痛の原因は単一ではなく、複数であることが多いです。
一例を挙げてみます。
① 疲労によって腰背部の筋肉が硬くなって腰痛が起こる
② 筋肉が硬くなることで、姿勢が悪くなり、慢性化する
③ 痛みによるストレスが交感神経を興奮させ、血流が悪くなる
④ 姿勢の悪さが、脊椎に負荷をかけ続けて腰椎椎間板ヘルニアとなる
⑤ 椎間板ヘルニアが神経を刺激する
上記は一例です。①~③の段階で腰痛が悪循環し、最終的に④⑤を引き起こしてしまいます。
脊椎が変性した場合、病状によっては手術が適応されるものもあります。
早期に腰痛を治療することが大事です。
ペインクリニックでの腰痛治療方法
腰痛には以下の神経ブロック注射が有効です
(仙骨、腰部)硬膜外ブロック注射
椎間関節ブロック注射
仙腸関節ブロック注射
ブロック注射の概要は別コラムにて記載しておりますので、そちらもご覧ください。
神経ブロック注射をおこなうことで、交感神経の興奮を抑え痛みの再発を抑えることで
腰痛を治療することができます。
神経ブロック注射による腰痛治療を主軸とし、筋肉の硬さ、筋肉の過緊張は鍼灸療法、手技療法、マッサージ療法を神経ブロック注射と併用しておこなうことも効果的です。
姿勢の悪さからくる腰痛には、運動療法やパーソナルトレーニングをおこないます。
これらが困難な場合、本人が希望しない場合は内服による加療を行ないます。
薬剤は消炎鎮痛薬、漢方薬、抗うつ薬など多種多様なものを使用します。
当院では、神経ブロック注射を主軸として、薬物療法、鍼灸療法、手技療法なども併用した包括的な治療法を提案しています。
まとめ
腰痛の多くは、筋肉のコリ、疲労や緊張によって起こります。
腰に由来するもの、腰以外に由来するもの、それ以外が原因のものがあります。
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎圧迫骨折などはレントゲンやMRIで特定できます。
神経ブロック注射は腰痛に効果があります。神経ブロック注射と併用して内服療法、
鍼灸療法、手技療法、運動療法を行なうことで効果も上がります。
せっかく腰痛を治療しても、悪い姿勢のまま日常生活を過ごしていては、腰痛を繰り返してしまいます。姿勢改善、筋力強化のトレーニングをおこなったり、定期的に身体のメンテナンスを続けていくことが大切です。
当院では、ペインクリニックとして痛みを治療するだけではなく、再発予防まで治療プランを練らせていただきます。
お気軽にご相談ください。
コラム監修医師
こじまクリニック 院長
小島 研太郎
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診療科:ペインクリニック・整形外科
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